オープン戦最下位チームは公式戦でどうなった? 直近2年続いた“下剋上”の流れ

巨人・原辰徳監督(左)とヤクルト・高津臣吾監督【写真:荒川祐史】
巨人・原辰徳監督(左)とヤクルト・高津臣吾監督【写真:荒川祐史】

現在2勝7敗2分で最下位の巨人は巻き返せるか?

 3月25日のプロ野球開幕まであと10日ほど。オープン戦も残り1週間となった。各チーム10試合ほどを消化し、勝利という結果を出したチームとそうでないチームが別れている。現在、首位は7勝2敗1分の楽天。一方で最下位は2勝7敗2分の巨人だ。オープン戦の最下位チームは、シーズンでどのような成績を残したのか。過去10年を振り返ってみよう。

 2012年から2019年まで、オープン戦最下位チームのシーズン成績を平均するとちょうど5位。開幕前からの戦力不足や、噛み合わなさをシーズンまで引きずった様子が見て取れる。ところがこの傾向に、この2年間異変が起きている。2020年の巨人、2021年のヤクルトと、最下位に終わったチームがセ・リーグ制覇を果たしたのだ。

 それぞれのケースを見ると、チームは振るわなくとも中心となるべき打者がしっかりと成績を残している。昨季のヤクルトでは村上宗隆内野手が全体3位の打率.362、4本塁打。2020年の巨人も岡本和真内野手が同4位の打率.356、3本塁打を記録している。今季の巨人も岡本和、さらに移籍2年目を迎える中田翔内野手が好調。ひとつ歯車がかみ合えば、白星も付いてくるのではないかという期待感を抱かせる。

 また、オープン戦でも最下位、公式戦でもリーグ最下位に終わったのは過去10年間で3例。2018年の阪神、2016年の中日、2014年のヤクルトだ。さらにこの10年間、パ・リーグの球団がオープン戦最下位に沈んだのは2019年の日本ハムだけで、シーズンも5位に終わっている。

 巨人は現在引き分けを挟んで6連敗中。ここから白星を積み上げ、最下位を脱出することができるのか。はたまた最下位のままオープン戦を終え、公式戦では一昨年のような変身した姿を見せるのか。

【表】ここ2年は開幕前の低迷が“吉兆”!? オープン戦最下位チームの公式戦成績

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY