大谷翔平、劇的同点2点二塁打でサヨナラ勝ちに貢献 指揮官も絶賛「ワンダフル」
トラウトが三振に倒れるも「オオタニがいて、レンドンがいる。それがこの打線の美しさ」
■エンゼルス 5ー4 ナショナルズ(日本時間9日・アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手は8日(日本時間9日)、本拠地・ナショナルズ戦に「3番・指名打者」で先発出場。2点を追う9回の第5打席で起死回生の同点2点二塁打を放ち、今季2度目のサヨナラ勝ちに貢献した。試合後のジョー・マドン監督も「ワンダフルだった」と大興奮だった。
劇的な一打は2点差の9回2死一、三塁で生まれた。右腕レイニーのスライダーを左中間へ。打球はフェンス直撃。あと一歩で逆転サヨナラ弾とはならなかったが、2人の走者が生還し、2点適時二塁打。同点に追いつき、打った大谷も二塁ベース上で絶叫した。続くレンドンが中前打を打ち、大谷は二塁から一気にサヨナラのホームへ生還。滑り込むと大きなガッツポーズで勝利を喜んだ。
敗戦まであと1死の場面から3点を奪ってのサヨナラ勝ちに、マドン監督は「マイク(トラウト)が三振に倒れてからでも……ショウ! 苦しんでいたが、フェンスまで飛ばした。そしてトニー(レンドン)が決めてくれた」と興奮気味に振り返った。トラウトが三振に倒れながらも、後ろを打つ大谷、レンドンで試合をひっくり返し「オオタニがいて、レンドンがいる。それがこの打線の美しさだ」と指揮官も胸を張っていた。
この日は「母の日」ということで“ピンクバット”を使ったものの、結果は出ず。初回1死一塁は左飛に。3回1死一塁は四球で出塁したが、5回1死は中飛に打ち取られた。通常の黒バットに戻した7回1死一塁では空振り三振。チームも8回まで劣勢に立たされおり、試合後に報道陣の笑いを誘ったマドン監督の「最後の数イニングまでは何も楽しくなかったね」との言葉は本音だろう。それでも、最後の最後、大谷の一打で息を吹き返したエンゼルスは劇的な勝利を飾った。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)