元オリ・ジョーンズが回顧 日本Sの劇的弾が「最後の一振りになるなら…嬉しい」
「何もかもが完璧――あの瞬間は一生忘れない」
昨季までオリックスに2年間在籍したアダム・ジョーンズ外野手が米スポーツメディア「ザ・プレーヤーズ・トリビューン」に寄稿。改めて現役引退を示唆している。記事のタイトルは「人生の第二章」。ジョーンズ氏は冒頭と末尾で昨年の日本シリーズ第5戦で放った代打勝ち越し弾に言及。「プロのベースボールプレーヤーとしての最後のスイングが日本での一振りになるかもしれないなんて、自分らしいと思う」と記している。
メジャー通算1823試合出場、1939安打、282本塁打、ゴールドグラブ賞4度受賞、オールスターに5度選出とメジャーで輝かしいキャリアを築いたジョーンズ。しかし、「どの瞬間もオリックス時代を上回ることはない」と明かす。
オリックスでの2年間で159試合出場、114安打、16本塁打。怪我もあり思うような成績は残せなかった。35歳シーズンでのNPB入り。「年寄りの自分は、日本のチーム練習のレベルに対応する準備ができていなかった」と振り返る。
それでも昨年は、精神的支柱としてオリックスの25年ぶりリーグ制覇に貢献。ヤクルトとの日本シリーズに敗れたものの、第5戦で劇的な代打勝ち越し弾を放った。ジョーンズは「何もかもが完璧だった――あの瞬間は一生忘れない」と回顧。スタンドで観戦していた夫人や子どもたちの声が聞こえ、大興奮している姿が見えたという。
「純粋で、色褪せることのない喜びだ。今でも目を閉じれば、あの時の光景がハッキリと浮かぶ」とジョーンズ。「僕は現役を続けたい。本当にそうしたいんだ」としながらも「仮にこれで終わりだとして、ヤクルト戦での一撃が最後の一振りになるのなら……それはそれで嬉しい」「日本シリーズの重要な場面でホームランをかっとばせたのは、自分のような選手にとっては完璧な幕引きだろう」と心境を綴った。
(Full-Count編集部)