佐々木朗希に感じる「大谷君以上の凄み」“ノムさんの弟子”も舌巻く投球スタイル

ロッテ・佐々木朗希【写真:荒川祐史】
ロッテ・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

本拠地では無双「ZOZOマリンでは良さがさらに生きる」

“令和の怪物”と称されるロッテ・佐々木朗希投手は11日、本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたDeNA戦に先発。8回3安打1失点で勝ち負けは付かなかった。今季ZOZOマリンでは6試合で45回3失点(自責点3)、防御率0.60をマークしているのに対し、ビジターゲームでは5試合29回12失点(自責点11)、防御率3.41と大きな差がついている。

 6月3日の巨人戦では敵地・東京ドームで今季初黒星。岡本和に右中間へ16号2ランを浴びたが、これが今季初被本塁打で、5失点はプロ3年目で自己ワーストだった。ちなみに3月18日のオープン戦で岡本和に満塁本塁打されたのも東京ドームだった。

 楽天、巨人、西武、ヤクルトで名コーチとして鳴らし、現在BCリーグ・新潟の監督を務めながら評論家活動も行っている橋上秀樹氏は「ZOZOマリンでは佐々木君の良さがさらに生きる。グラウンドレベルでは本塁から中堅方向へ強い風が吹くことが多いため、フォークは落差が増し、ストレートは浮き上がるような軌道になる。強いストレートと、しっかり落ちる縦の変化球を軸とする投手には有利です。逆に技巧派の投手は、変化球が曲がり過ぎて制球に苦しむことが多い」と指摘する。

 佐々木朗は4月10日にZOZOマリンで行われたオリックス戦で、完全試合とともにNPB最多タイの1試合19奪三振をマークした。もう1人の記録保持者である野田浩司氏(当時オリックス)が1995年に19三振を奪ったのも、千葉マリンスタジアム(現ZOZOマリン)で、得意のフォークが威力を発揮した。「セ・リーグの本拠地球場では投手も打席に入らなければならず、リズムが変わってしまうことも佐々木君にとってはマイナスでした」と橋上氏は付け加えた。

「好調時のストレートは他の投手の軌道と全く違う」

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