馬淵監督も渋面「あれだけやっているのに」 2連勝のU18侍に見えた“唯一の課題”
メキシコに4-1で勝利するも、2戦連続でスクイズ失敗
幸先良いスタートを切ったが、課題も見られた。米フロリダ州・ブラデントンで開かれている「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」で、野球日本代表「侍ジャパン」は10日(同11日)、メキシコ戦に4-1で勝利。初日のイタリア戦に続き2連勝を飾った。馬淵史郎監督は「ある程度、今後の見通しがついた」と話した一方で、「あれだけ練習しているのに」と首を傾げた部分もあった。
侍ジャパンは、初回2死から3番・松尾汐恩捕手の安打を皮切りに、2死一、三塁で海老根優大外野手の三塁強襲の適時内野安打で先制。さらに四球で満塁とし、7番・伊藤櫂人内野手が右中間に2点適時打を放った。大阪桐蔭3人の活躍で序盤に3点を奪ったが、その後は追加点がなかなか取れなかった。
馬淵監督が指摘したのは3回だった。先頭・内海優太内野手(広陵)が四球で出塁。相手投手のボークと犠打で1死三塁のチャンスを迎えたが、6番・黒田義信(九州国際大付)のスクイズがポップフライに。スタートを切っていた内海は戻り切れず、併殺に終わった。
7回制で得点機会も減る今大会。馬淵監督も渡米前に「後半勝負などと考えていたらとんでもないことになる」と話していたように、いかに少ないチャンスをものにして、先行逃げ切りができるかが勝負の分かれ目になるだろう。しかし、初戦では光弘帆高内野手(履正社)が同様に1死三塁の場面でスクイズ失敗。たとえスラッガーの浅野翔吾外野手(高松商)でも場面によってはバントというほど、力を入れていたプレーの一つだった。馬淵監督も「途中のスクイズ失敗がね。あれだけバント練習やっているのに。あそこは決めてもらいたい」と唇をかんだ。