3球団競合の2人は苦戦&引退…現役ドラ1は残り4人 「2011年組」に起きた“明暗”

中日・高橋周平、日本ハム・松本剛、西武・十亀剣(左から)【写真:荒川祐史】
中日・高橋周平、日本ハム・松本剛、西武・十亀剣(左から)【写真:荒川祐史】

西武・十亀、元阪神の伊藤隼太が9月30日に現役引退を発表した

 2022年シーズンも最終盤を迎え、現役引退を表明する選手が増えてきた。9月30日には西武・十亀剣投手、阪神を退団後に四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツに在籍していた伊藤隼太外野手兼任コーチが引退を発表した。ともに2011年のドラフトで1位指名された選手だった。ここでは同年ドラフト指名選手の現在地を紹介する。

 この年は高橋周平(東海大甲府高)と藤岡貴裕(東洋大)に3球団が競合。高橋は中日、藤岡はロッテが交渉権を得た。2球団競合の菅野智之(東海大)は日本ハムが当たりくじを引き当てたが入団拒否。翌年に巨人に指名され、入団した。

 広島に2位指名されたのが菊池涼介(中京学院大)。2013年から昨年まで9年連続でゴールドグラブ賞を受賞している。1位の野村祐輔(明大)は2012年の新人王。2016年には最多勝を獲得した。DeNAでは4位指名の桑原将志(福知山成美高)が1番打者として気を吐いている。

 菅野に拒否された日本ハムは“豊作”だ。2位の松本剛(帝京高)は今季首位打者を確実にしており、4位の近藤健介(横浜高)は2019、2020年に最高出塁率のタイトルを獲得したヒットメーカー。6位の上沢直之(専大松戸高)は右のエースとして君臨する。楽天は6位入団の島内宏明(明大)が昨季打点王に、今年は最多安打のタイトル獲得が濃厚。4位の岡島豪郎(白鴎大)も打棒が健在だ。

 ロッテでは4位入団の益田直也(関西国際大)が最多セーブのタイトルを2度獲得。3位の鈴木大地(東洋大)は2020年に楽天にFA移籍し、存在感を示す。ソフトバンクでは1位の武田翔太(宮崎日大高)が1年目から8勝を挙げるなど通算65勝をマーク。5位の嘉弥真新也(JX-ENEOS)は左の中継ぎとして活躍を続ける。オリックスでは1位指名の安達了一(東芝)がいぶし銀の働きを見せている。

 ドラ1で入団した11選手のうち、現役を続けるのは高橋、武田、野村、安達の4選手。3球団が競合した藤岡は日本ハム、巨人を経て2020年シーズンを最後に現役引退した。生存競争の激しいプロ野球。ドラフトから11年を経て様々な“表情”を見せている。

(Full-Count編集部)

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