大量戦力外で中日のオフが珍しく賑わう? 支配下“ガラ空き”で補強祭りの準備万端

中日・立浪和義監督【写真:荒川祐史】
中日・立浪和義監督【写真:荒川祐史】

立浪監督自らドミニカ共和国へ視察、優秀な助っ人獲得できるか

 6年ぶりの最下位に終わった中日は、“補強待ったなし”のオフを迎えている。支配下選手では大量15人が戦力外となり、引退と退団を合わせると17人にも上った。支配下枠は“ガラ空き”の状況で、今月11日には、新助っ人獲得に向けて立浪和義監督自らドミニカ共和国へ渡った。巻き返しの来季に向け、賑やかになりそうな予感が漂う。

 昨オフの主な出入りといえば、FA権を行使してソフトバンクに移籍した又吉克樹投手の人的補償として、岩嵜翔投手が加入した程度。支配下枠は65人で春季キャンプを迎えた。シーズンが開幕してからも大きな動きはなく、7月にオリックスとの交換トレードで後藤駿太外野手を獲得し、残り5人はいずれも育成からの昇格で70人に達した。

 結果的に、現有戦力の底上げ方針は失敗に終わった。支配下を勝ち取った外国人4選手は全滅状態で、5月に2桁背番号を手に入れた上田洸太朗投手も8試合登板で1勝5敗。チームの窮状を打破するほどのインパクトはなかった。

 ただ、就任したばかりの指揮官にとって、1年目は見極めのシーズンとの見方もできる。新しい血を多く入れて政権をスタートさせるよりは、しっかりと足元を見つめることも重要。露呈した課題は誰が見ても明らかで、貧打の解消が急務。首脳陣では、和田一浩氏を打撃コーチに招いた。

 実際の動きはまだ少ない。10月のドラフト会議では、即戦力候補の内野手4人を含めて支配下で7人を指名した。それでもまだ支配下枠は十分に残っている。決して資金力が潤沢ではないだけに、指揮官の眼力で助っ人の成否を見極められるかが大きなポイントとなりそうだ。

 さらに国内のトレードも含め、今オフはミスタードラゴンズの“作りたいチーム”に近づいていくことには間違いない。その分、真価の問われる2年目となる。普段は大人しい中日のオフが、今回ばかりは変わるかもしれない。

(Full-Count編集部)

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