清宮幸太郎は“フライ割合”で1位 村上宗隆は23位…高ければ好成績ではない?

ヤクルト・村上宗隆(左)と日本ハム・清宮幸太郎【写真:荒川祐史】
ヤクルト・村上宗隆(左)と日本ハム・清宮幸太郎【写真:荒川祐史】

清宮はフライ割合を2020年の44.0%から、今季は62.0%と大きく伸ばした

 近年メジャーリーグでトレンドとなり、日本でも多くの選手がバッティングに取り入れている「フライボール革命」。統計的に、ゴロよりもフライを打ち上げた方がヒット、本塁打の確率が上がるという考え方だ。では、今年のプロ野球で最もフライの割合が高かった選手は誰なのか。セイバーメトリクスの指標で分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを基に検証してみた。

 今季300打席以上の打者で1位は、自己最多の18本塁打を放った日本ハムの清宮幸太郎内野手(62.0%)だ。2021年は1軍出場なしに終わったが、2020年の44.0%から大きく伸ばし、飛躍につなげたことがわかる。一方で2位につけたヤクルトの山田哲人内野手(62.0%)は打率.243、23本塁打とやや物足りない結果に終わった。フライ割合は自己最高だったが、高ければ高いほどいいというわけではないようだ。

 4位に入った中日の木下拓哉捕手(59.9%)も、6本塁打とフライ割合の高さが本塁打数につながっているわけではないようだ。反対に、今季56本塁打を放ったヤクルトの村上宗隆内野手は、23位の50.4%と極端に高かったわけではない。しかし、打球の強さをSoft%、Mid%、Hard%に分類すると、Hard%で1位の48.5%。フライ、ゴロに関係なく強い打球を放っていたことがわかる。

 一方、最もフライ割合が低かったのはソフトバンクの柳町達外野手だった。この他、30%台にはヤクルトの山崎晃大朗外野手やロッテの高部瑛斗外野手、阪神の糸原健斗内野手といった俊足巧打タイプの選手が多く並んでいた。今季4本塁打に沈んだ阪神の梅野隆太郎捕手は、下から4位の33.0%。好成績を残した2018、19年には40%台だったことから、少し割合を上げていきたいところだ。

【表】高ければ良いわけではない?フライ率の高い10人と低い10人

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