借金生活突入の巨人はここから巻き返せるか カギ握る依存体質からの脱却
巨人はこのまま低迷してしまうのか、2011年以来となる6月の借金生活
巨人がついに貯金を吐き出し、苦しい戦いが続いている。借金生活は4月14日以来だが、6月以降で見ると、3連覇する前年、3位に終わった2011年以来のことになった。
2014年の6月は最多で12の勝ち越し。13年は16。12年も13あり、疲れの見え始める夏場を前に、一気に貯金を増やし、リーグ優勝へ歩んでいった。
しかし、2011年は打線がなかなか打てず、投手は踏ん張っていても中盤以降につかまり、勝ち星がつかないという悪循環に陥った。6月は5割の時もあったが、借金は6まで膨れ上がった。リーグ3位に終わり、クライマックスシリーズでヤクルトに敗北。強さが感じられないシーズンだった。今年のように勝てないシーズンは、このように歯車がかみ合わないものなのかもしれない。
2007年から2009年までリーグ3連覇。この時は小笠原道大(現中日)、アレックス・ラミレス(現オリックス巡回コーチ)らが中心となり、強力打線がチームを引っ張った。しかし、飛ばないボールへの移行、個人の力が劣ると、その影響はチーム成績にも如実に表れた。小笠原、ラミレスへの依存体質がそのまま2010年、2011年のV逸につながった。
2012年からはレギュラーが決まらなかったサードにFA補強で村田修一を獲得。内海哲也、澤村拓一しか計算できなかったローテーションに杉内俊哉、ホールトンがソフトバンクから加わり、投打の歯車はかみ合った。功労者たちに頼らないチーム作りで再びリーグ3連覇を成し遂げた。
もちろん、補強選手だけでなく坂本勇人、長野久義ら生え抜きが若手という殻を破り、チームの柱になったのも大きい。2012年は2人で最多安打のタイトルを獲得。依存体質から抜け出せたのはこの2人の飛躍が大きい。
では、今年の巨人はこのまま低迷していってしまうのか。