ドラフト下位指名が変える“チームの未来” 実力派選手の下剋上が埋めた「弱点」

オリックス・阿部翔太、阪神・湯浅京己、中日・岡林勇希(左から)【写真:荒川祐史】
オリックス・阿部翔太、阪神・湯浅京己、中日・岡林勇希(左から)【写真:荒川祐史】

高校生でも関係ない!! 下位指名から数年のうちにレギュラー獲得の例

 ここ数年、ドラフト下位指名選手がチームの“弱点”を埋め、下剋上とも言える活躍を見せる事例が続いている。昨季は日本ハムでドラフト8位指名が開幕投手、9位指名が後半戦には遊撃のレギュラーを奪うという例があった。これは極端な例としても、成功率が低いとされる下位指名の選手が成功すれば、戦力層は確実に厚くなる。弱点を埋めたチームは上位進出する可能性も高くなるのだ。

 2018年のドラフトでは、阪神が6位で湯浅京己投手を指名した。4年目の今季は43ホールドを挙げ、セ・リーグの最優秀中継ぎに輝いている。オリックスが7位で獲得したのが中川圭太内野手。1年目から1軍111試合に出場。東洋大では二塁手としての出場が多かったものの、プロでは外野手や一塁手として出番をつかみ、今季も110試合で打率.283。リーグトップとなる9本の三塁打を記録した。

 また巨人はこの年、6位で戸郷翔征投手を指名。1年目から2試合に登板してプロ初勝利を挙げるなど順調に経験を積み、4年目の今季は初の2桁となる12勝を記録した。

 2019年は5位に大魚がいた。ヤクルトの長岡秀樹内野手は3年目の今季、139試合出場とブレーク。打率こそ.241ながら9本塁打とパンチ力があり、何より遊撃の守備力はすでに12球団でもトップクラスだ。

 中日の5位は岡林勇希外野手。こちらも俊足強肩を生かした外野守備で売り出した。さらに今季は142試合で161安打を放ち、最多安打のタイトルも獲得。三塁打10本もセ・リーグ1位で、中日の未来を背負う選手に成長している。

社会人野球出身者に多い1年目からのブレーク…新人にも候補が

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