大型補強の“余波”は育成選手に? 支配下へ…50人超が争う鷹の“サバイバル”
熱男は退団、明石は引退、オスナ獲得…激しい戦力整備を経て支配下は67選手
2022年シーズンは2位に終わったソフトバンクはオフに大型補強に踏み切った。一方で10選手以上に戦力外通告を告げるなど、支配下選手は現時点で67選手。上限の「70」まで残り「3」となっている。ここまでの戦力整備を振り返ってみる。
まずはホークスを去った選手たち。千賀滉大投手が海外FA権を行使してメッツへ。松田宣浩内野手が退団し、その後に巨人に入団した。その他にも明石健志内野手が現役引退し、2軍打撃コーチへ。高田知季内野手も構想外となり、リハビリ担当コーチ(野手)となった。
秋吉亮投手、黒瀬健太内野手、真砂勇介外野手、中谷将大外野手らも戦力外となりホークスを去った。現役ドラフトで大竹耕太郎投手が阪神入りし、日本ハムから古川侑利投手を指名した。奥村政稔投手、中村亮太投手、大竹風雅投手、小林珠維内野手は支配下から育成契約となった。
外国人に関しても入れ替わりの激しいオフとなった。ジュリスベル・グラシアル内野手、アルフレド・デスパイネ外野手が保留者名簿から外れた。コリン・レイ投手も退団する。一方で、昨年はロッテに所属し10セーブ、防御率0.91と好成績を残したロベルト・オスナ投手を獲得。前阪神のジョー・ガンケル投手、ウィリアン・アストゥディーヨ内野手、コートニー・ホーキンス外野手と次々と新外国人を獲得した。レンジャーズ傘下3Aに所属していた有原航平投手も入団。3年ぶりにNPBに復帰する。
FAでも2選手を獲得。日本ハムから海外FA権を行使した近藤健介外野手、DeNAから国内FA権行使の嶺井博希捕手が入団した。同一年にFAで2選手を獲得するのは2010年、13年に次いで球団3度目。近藤の人的補償では田中正義投手が日本ハムに移籍した。ドラフトでも1位のイヒネ・イツア内野手(愛知・誉高)をはじめ支配下で6選手が入団した。
以上の動向を経て、支配下は67選手になった。今季は育成ドラフトで14選手を指名。50人以上の育成選手を抱える大所帯となったが、支配下上限まで残り3枠の“狭き門”となった。昨年は開幕直前に支配下になった藤井皓哉投手が大活躍した。シーズン中に田上奏大投手、中村亮、黒瀬が2桁の背番号を勝ち取ったが、今季も支配下として迎えるのは田上のみだ。3年ぶりのリーグ優勝に向けて本気度を見せた大型補強。一方で、育成選手にとって支配下昇格のハードルは高くなった。
(Full-Count編集部)