ダルビッシュになぜ42歳まで“現役保証”? パドレスが142億円を投じる”根拠”

パドレス・ダルビッシ有【写真:ロイター】
パドレス・ダルビッシ有【写真:ロイター】

スポイラ誌「自己改革を続ける見事な能力がある」

 ダルビッシュ有投手が、6年契約でパドレスと契約延長した。米メディアによると、総額1億800万ドル(約142億1000万円)。36歳右腕に対する異例の長期契約で、2028年の42歳シーズンまでプレーが保証された。米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」は早速、今回の契約について詳報。依然進化を続ける36歳について「自己改革を続ける見事な能力があるという証拠だ」などと伝えている。

 今回の契約について記事は「8月に37歳になる選手に対してかなりのコミットメントだが、これは今後数年間にわたってパドレスがナ・リーグ西地区で真剣勝負をするという意思表示でもある」と指摘。この先数シーズン、ポストシーズンを勝ち上がるには「ダルビッシュの残留がカギのように思える」と報じた。

 次に投球の特徴について言及。はっきり違いのある11種類を投げるとし、しかもその使い方が「素晴らしい」と解説。常に球をマイナーチェンジし、調整していると評する。メジャーに移籍した2012年当時はフォーシーム主体だったが、今ではカットボールが主体で、スライダーが中心だった時もある。球速に頼ることはなく、ボールの回転率や打者を欺く技術、球種の豊富さが武器だと分析。長期契約する投手に「これ以上素晴らしい球種の組み合わせを求めるのは難しい」と論じている。

 記事はさらに「パドレスはここまでのダルビッシュの年の取り方に希望を持ったのだろう。ここ数年、彼は久しぶりにとてもいい内容だからだ」と説明し、昨年のパフォーマンスに注目。昨季はWHIP(0.95)がキャリアベスト、投球回数(194回2/3)は2013年以来の数字だった、奪三振数は減ったが四球は減り「結果的にフルシーズンとしては久しぶりの良さだった」と評する。サイ・ヤング賞投票ではナ・リーグ8位だったが「票が入った選手の中では最年長だった。彼は票を得るだけのピッチングをした」と絶賛している。

 また、パドレスは契約最終年となる“42歳のダルビッシュ”が現在と同じようなピッチングをするとは期待してはいないとも。とはいえ、彼が30代後半でも生産性の高いピッチングができることにパドレスが自信を持つのには「理由がある。そのために大修正をしたり球種を少しいじったり、何かまったく新しいことを試すことになったとしら、それができる筆頭候補は彼だからだ」と述べている。

(Full-Count編集部)

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