後輩激励中に”スカウト”「投手をしてみない?」 元助っ人、53歳で現役復帰の舞台裏
元オリックスのク・デソン、さらに現役生活を伸ばす考えも
オリックスやメッツでプレーした韓国人左腕のク・デソン(具台晟)投手が、53歳になった今年、現役復帰を果たして話題となった。豪州で行われているウインターリーグでシーズン最終盤の1月になって3試合に登板、三振も奪ってみせた。不老の秘訣はどこにあるのか。韓国紙「中央日報」が、本人の声を紹介している。
ク・デソンは現在シドニー在住。現役復帰は、豪州リーグで韓国プロ野球からの派遣選手を中心に運営する「ジーロング・コリア」で果たされた。監督はイ・ビョンギュ(元中日)だ。マウンドに戻るきっかけをク・デソンは「最初は遠く、豪州まで来た後輩を応援するために球場を訪れた。そこで『投手をしてみませんか?』という提案を受けて、マウンドに立つことになった」と偶然だと強調する。
準備はできていた。ク・デソンは現在も若年層のコーチをすることがあり、トレーニングを欠かさないのだという。「基本的なウエートトレーニングとランニングはもちろん、キャッチボールもしている。70メートル向こうにネットを立てて、そこに正確に投げる練習もする」と「錆びない肩」の理由を話している。
3試合、2回1/3を投げて2失点(自責0)で2奪三振。豪州リーグの最高齢登板記録も塗り替えた。「ブルペンでは直球が130キロまで出たが、実戦では120キロがやっとだった。バックドアのスライダーも以前と同じではない。それでもボールが遅く見えれば、打者は対処できなかった」と悔しがりながらも楽しそう。そして今後についても「機会があれば、さらに投手としてプレーする考えです。野球ファンたちに挨拶もしたい」と、さらなる“現役延長”も示唆している。
(Full-Count編集部)