侍ジャパン、3大会ぶり世界一へ…第1ラウンドどう戦う? 専門家が分析する“投打の鍵”
短期決戦で勝敗を左右するのは「投手力」、第1ラウンドで「遊び球は必要ない」
第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶりの世界一を狙う侍ジャパンが9日、いよいよ中国との初戦(東京ドーム)を迎える。二刀流で出場する大谷翔平投手(エンゼルス)や、復活を果たした侍打線など見どころ十分の一戦になるが、野球評論家の新井宏昌氏は「野球で最も勝敗を握るのは投手。打線は初めて対戦する投手ばかりだが、積極的にいく方が良い結果が出ると思う」と、第1ラウンドの戦い方を分析した。
本番を戦う準備は整った。中日、阪神、オリックスとの壮行、強化試合では序盤で打線の繋がりに課題を残したが、大谷、ラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)、吉田正尚外野手(レッドソックス)の“メジャー組”が加わり解消した。大谷が2打席連続本塁打で勢いをつけると、不振だった村上宗隆内野手(ヤクルト)、山川穂高内野手(西武)にも一発が飛び出すなど復調の気配を感じさせた。
過去の侍ジャパンと比べても“史上最強メンバー”が揃ったチームに新井氏は「好不調の選手は必ず出てくるが、そこを誰かがカバーすると思います。ただ、大谷、村上といったトップクラスの打者がオーダーに並ぶが、打線は水物と考えていた方がいい」と指摘する。
短期決戦で勝敗を左右するのは、やはり「投手力」だという。大谷、ダルビッシュ有(パドレス)、佐々木朗希(ロッテ)、山本由伸(オリックス)の4本柱は健在。ただ、第1ラウンドの球数制限は65球のみ。先発は4、5イニングを目安に投げることになりそうだ。
「佐々木がシーズンで見せるように遊び球は必要ないと思います。極端にいえば3球勝負。第1ラウンドでは点差などである程度、投手を試せる機会も出てくるはず。先発は5イニングを投げられれば万々歳なので、第2先発、リリーフ陣の状態も重要になる。この第1ラウンドである程度の形を作っておきたい」