大谷翔平、“奇襲”は勝利への執念　悲願・世界一のため「プライド優先することない」

唸り声響かせ気合投球「ダルビッシュさんはじめ素晴らしい投手が控えていた」

　野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手（エンゼルス）が16日、「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 準々決勝ラウンド 東京プール」イタリア戦で5回途中2失点でWBC2勝目を挙げた。セーフティバントを仕掛けて先制を呼び込むなど投打で4強入りに貢献し「1人1人、いきたいなという気持ちで。結果的にそれなりにいいボールを投げられた。最後は良くなかったが、ある程度球数を抑えて投げることができた」と話した。

　2回には自己最速にあと1キロに迫る164キロをマークするなど気合十分。投球時には「うぅあぁ！」「おれぃ！」と唸り声も響かせた。5回2死満塁から、ドミニク・フレッチャーに2点適時打を許したところで降板となったが、71球を投げて5奪三振。「4回ぐらいまでは確実にいきたいなという感じでしたし、ダルビッシュさんをはじめ素晴らしい投手が控えていた。行けるところまでいければと思っていた。最後の2個の死球が余計だった」と反省した。

　打っては3回の第2打席にシフトでガラ空きの三塁線に転がすセーフティバントを仕掛けた。意表を突いたプレーは投手内野安打となって一、三塁と好機を広げ、吉田の遊ゴロの間に先制。さらに岡本の3ランを呼び込んだ。「極端な守備シフトだったので、もうちょっと強めで、一、二塁にしたかった。結果は一、三塁。狙いは良かったんじゃないかなと思います」とうなずき「あの打席でヒッティングするプライドはなかった。日本代表の勝利よりプライドを優先することはない」と言葉に力を込めた。

　いよいよ舞台を米国に移す。「今日みたいに1戦1戦が大事。1回1回の攻撃が大事になる。1点多くとっていればいいという気持ちで全員で頑張りたい」とあと2勝となった世界一を見据えた。

（Full-Count編集部）