大谷翔平、なぜ打撃妨害が多い? 成績への影響は…番記者も疑問「稀なこと」
今季5度目の打撃妨害はエンゼルス史上3人目…球団記録まであと「1」
■エンゼルス 5ー4 ガーディアンズ(日本時間13日・クリーブランド)
エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、敵地ガーディアンズ戦に「3番・指名打者」で先発出場し、5回の第3打席で打撃妨害を受けた。今季5度目の打撃妨害はメジャー最多で、過去にシーズン5度以上受けたのはエンゼルス史上でも3人目。まだ5月半ばだというのにというのに異常な多さとなっている。なぜ、こんなにも打撃妨害を受けるのだろうか。
5回先頭で迎えた第3打席だった。フルカウントからスイングしたバットが捕手・ギャラガーのミットに触れた。打撃妨害が認められ、大谷は一塁へ進塁。ギャラガーは納得いかないといった表情で首を振るなどし、エンゼルスの地元放送局「バリースポーツ・ウエスト」の実況パトリック・オニール氏は「キャッチャーはイライラしているでしょう」と話した。
今季5度目の打撃妨害。年間ペースに換算すると20回ペースだ。9日(同10日)のアストロズ戦の第3打席で4度目の打撃妨害を記録してから、わずか2試合後の出来事。エンゼルス広報部のマット・バーチ氏によると、年に5回以上の打撃妨害を受けた選手は、2019年のトミー・ラステラの6回以来、エンゼルス史上3人目だという。
MLB公式サイトのレット・ボリンジャー記者は「この時期に打撃妨害を既に5度も記録していることは稀なことだ」と不思議そうにする。理由については「わからない。明確な答えが出ていないから、推測になってしまう。スイングは去年と同じような気がするけど……」と首をひねった。ただ、打撃に与える影響は「ない」とボリンジャー記者は見ている。「成績や打撃には影響しないだろう。出場機会が上がることはいいことだ。大谷は(打撃妨害の増加を)問題ないと感じている」と断言した。そのうえで、受ける捕手陣にも言及した。
「彼のスイングでは(従来の位置では)ミットに届くので、もう少し後ろで構えるべきだ。キャッチャーは対策しなければいけない。キャッチャーが適応できなければ、彼の出塁が増えるだけだ」
大谷は今季から新たにチャンドラー社製のバットを使用。スイングや長さも影響があるかもしれない。また、キャッチャーがストライクゾーンで捕球した上、ミットを前に出すことも理由の一つだろう。様々な要因はあるが、相手捕手たちは新たな“大谷対策”をしなくてはならなくなりそうだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)