大砲覚醒の裏で…かつての名門4番が戦力外 2018年ドラフト「右のスラッガー」光と影
頓宮は首位打者、万波は本塁打王肉薄も…現役ドラフト野手は戦力外に
現在、オリックスと阪神の「関西シリーズ」で盛り上がる野球界だが、両軍には2018年のドラフトで入団した主力が多い。阪神では近本光司外野手、木浪聖也内野手、オリックスは中川圭太内野手、頓宮裕真捕手らだ。特に中川圭と頓宮はチームの中軸を担う右打者。今季は2018年プロ入り組の右のスラッガーの頑張りが目立った。
亜大から入団の頓宮は、今季113試合に出場し打率.307、16本塁打、49打点で首位打者を獲得した。東洋大から入団の中川圭は135試合に出場し打率.269。12本塁打は自身初の2桁台で、55打点も自己最多の数字となった。
他球団を見ても飛躍を遂げた右打者がいる。特に大きく覚醒したのは、横浜高から日本ハムに入団の万波中正外野手。141試合に出場し打率.265、25本塁打、74打点。本塁打王のタイトルまであと1本と肉薄した。明桜高から入団のロッテ・山口航輝外野手も115試合に出場し打率.235、14本塁打、57打点。プロ5年間で最も多い99安打を放った。
富士大から西武に入団の佐藤龍世内野手は、日本ハム移籍を経て古巣に復帰した今季、91試合に出場して打率.263、3本塁打、16打点といずれもキャリアハイ。特に9、10月は24安打を放つと共に27四球を選び、高い出塁率でチームを支えた。ここまで紹介した頓宮から佐藤龍までの5選手は、いずれもキャリアハイの試合出場数である。
一方で力を発揮できなかったスラッガーもいる。広島から楽天に現役ドラフトで移籍した、正隨優弥外野手。大阪桐蔭高で4番を打ち、亜大では頓宮の同僚と名門を歩んできた27歳だが、新天地でも1軍出場1試合にとどまり、27日に戦力外通告を受けた。明暗分かれる、右打者たちの1年となった。
(Full-Count編集部)