防御率が前半戦6.14→後半戦1.36「どこで閃いたか」 侍J入りの巨人右腕、劇的変化の理由
2年目右腕・赤星は前半戦0勝4敗、防御率6.14→後半戦5勝1敗、防御率1.36
巨人で来季の開幕ローテーションの一角として期待されるのが2年目の赤星優志投手だ。今季は5月までの6登板で0勝4敗、防御率6.14だったものの、8月以降の6登板は5勝1敗と持ち直した。39回2/3を投げて自責点6。防御率1.36と安定感抜群だった。野球日本代表「侍ジャパン」にも選出された右腕に何があったのか。「魔改造」で知られる久保康生巡回投手コーチは、右腕に起きた変化を明らかにした。
赤星は5月23日のDeNA戦(東京ドーム)で3回5安打5失点。今季4敗目を喫した翌24日に2軍再調整となった。再び1軍に昇格したのは8月24日のヤクルト戦(東京ドーム)。7回3安打無失点の好投で今季初勝利をつかんだ。
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2軍調整中の3か月。「どこでパッと閃いたのか」。体重移動などアドバイスを送ってきた久保巡回投手コーチも、赤星に対して疑問に思っていたことだったという。そんな名伯楽は、秋季キャンプ初日にブルペン入りした右腕に直撃。大きな変化があったという。
「彼の分析している中では、リリースポイントが頭一つ下がっていると。ジャイアンツ球場は定点で(投球データを)撮っているじゃないですか。(そのデータでは)前と低さが違うと。リリースポイントが前に前に。打者側でボールを離せるようになっていたんです」
「その分だけ、ホームプレート側へ力が寄っている。全く違うところでボールを押し込めている。ああ、こういうところ(リリースポイントが前になること)で変わっているのかと思いました」
久保巡回投手コーチは赤星の日大時代の投球映像もチェック。赤星の復調をヒントを探ってきたが、結局は赤星本人が感覚を掴むかが重要だったという。「僕ら(コーチ陣)もすごい勉強になる。選手は一体どこできっかけをつかんだか。もちろん練習しているということなんだけど、90%は無駄なこと。1%で何かが来る。そういうところじゃないかな」。これが魔改造と言われる所以だったようだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)