“お前は通用しない”雑音を無視「自分に嘘を」 今永昇太、米挑戦を決めた「生きざま」

会見を行ったDeNA・今永昇太【写真:田中健】
会見を行ったDeNA・今永昇太【写真:田中健】

「僕が野球でプレーしている姿を見て、自分も頑張ろうと思ってもらえるように」

 DeNAの今永昇太投手が13日、横浜スタジアム内で会見を開き、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指すことを表明した。“投げる哲学者”とも呼ばれる左腕。「人生を考えたときにこのままの生き方だったら自分に嘘をついた生き方な気がして」と、今永らしい驚きの挑戦の理由を明かした。

 このタイミングでの決意の理由は、大きく2つ。「1つ目は侍ジャパンを経験するたびにそういう思いが増えていった。2つ目はマインドの部分なんですけど、自分の生きざまとして僕自身、非常に他者の目を気にしてしまったり、色々な人の評価を気にしてしまう性格。自分をとりつくろったりしてしまう」と分析した。

「MLBに挑戦すると発言した時点で色々な雑音が自分に入ってくるわけで、例えばそれは『お前で通用するわけない』とかネガティブな声も入ってくる。今までの僕だったらそういう声も入れたくない、そうならないように生きてきたが、それを変えたい。自分の生き方を変えるのは今しかないというのがあるので、それがこの30歳というタイミングだった感じですね」

 さらに、こう続ける。「僕と同じような考え方の人ってたくさんいると思うんです、日本人であれば。できれば安定に毎日を過ごしたいと思うので普通だと思う。僕自身それがやりたかったことなのか、自分が野球を終えてその先の人生の方が長いはずなので、そのときの人生を考えたときにこのままの生き方だったら自分に嘘をついた生き方な気がして」と、決断の心境を明かした。

「僕同じような境遇の人だったり、ふさぎこんでいる人がいたら、僕が野球でプレーしている姿を見て、自分も頑張ろうと思ってもらえるように、そういう理由です」。自分の殻を破った30歳が、さらに成長した姿を見せてくれるのだろうか。メジャーの打者に立ち向かい、ファンに勇気を与える投球が楽しみだ。

(Full-Count編集部)

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