また消えた鷹のドラ1…10年で支配下は半数 巨大戦力の裏で突きつけられた“現実”
2018年1位の甲斐野が山川の人的補償で西武に移籍することが発表された
ソフトバンクの甲斐野央投手が、国内フリーエージェント(FA)権を行使して移籍した山川穂高内野手の人的補償として、西武に移籍することが11日に両球団から発表された。甲斐野は2018年ドラフト1位で東洋大から入団したが、5年間でチームを移ることになった。
巨大戦力を誇るチームだが、“ドラ1”が続々と姿を消している。最近10年間を見てみると、2013年の加治屋蓮投手は2020年限りで戦力外となり、阪神入り。昨季は51試合に登板して日本一に貢献した。2014年の松本裕樹投手は昨季53試合に登板、3年連続30試合以上に登板しており中継ぎ陣を支えている。
2015年の高橋純平投手は、2019年に中継ぎとして45試合に登板も昨季限りで戦力外となり、現役引退を決めた。2016年の田中正義投手は昨オフ、近藤健介外野手の人的補償で日本ハムへ。新天地では47登板で25セーブと飛躍を遂げた。
2017年の吉住晴斗投手は1軍登板を果たせないまま2020年オフに育成契約に。しかし2021年に支配下復帰は叶わず戦力外となり、現役引退を表明した。2019年の佐藤直樹外野手は、昨季41試合の出場も打率.169。ここまで通算114試合で打率.129、2本塁打、4打点にとどまりオフに戦力外となり、今季は育成選手として再スタートを切る。
2020年の井上朋也内野手、2021年の風間球打投手、2022年のイヒネ・イツア内野手は今後の活躍が期待されている。育成から大出世する選手なども生まれている一方で、半分がチームの支配下を去っているという球団にとっての厳しい現実も。本来ならプロ5年目から9年目というチームの中心選手になっていてほしいところだが、期待の大きかったドラフト1位は苦戦が続いている。
(Full-Count編集部)