“韓国のイチロー”は「誰が見ても下手くそ」 「裏切り者」と罵声…トレード放出の悲劇|球界群像 久慈照嘉#11
元阪神、中日の久慈照嘉氏【写真:山口真司】久慈照嘉氏はトレードで阪神から中日へ…強烈だった星野監督の第一声
闘将からの第一声は「虎に未練があるのか!」だった。1997年オフ、久慈照嘉内野手は関川浩一捕手(1999年からは外野手登録)とともに阪神から中日に移籍した。大豊泰昭内野手と矢野輝弘捕手との2対2の交換トレード。「(中日が倉敷秋季キャンプ中の)岡山で入団会見だったですが、その前の日に星野(仙一)さんに挨拶にいったら、いきなり言われたんですよ……」。理由は久慈氏の服装にあった。
阪神で入団1年目の1992年から6年間、ショートのレギュラーの座を守りながらのトレードは久慈氏にとってショックだった。しかも行き先は闘将率いる中日だ。「そこだけは行きたくないと思っていた。だって敵として見ていても怖ぇーって思っていましたからね」。しかし、決まったからには腹をくくるしかない。緊迫感を持っての星野監督との初対面。その場で真っ先に言われたのが「お前はまだ虎に未練があるのか!」だ。
久慈氏は笑いながら、その時の様子を明かす。「次の日が入団会見でスーツだったので、(前日の)星野さんへの挨拶にはキャンプ中の食事会場に顔を出す感じで、私服っぽい軽装で行ったんです。別に何も考えていなかったんですが、僕は何か黄色っぽいヤツを着ていたんです」。闘将はそれをタイガースカラーの黄色と一瞬にして結びつけた。そこで強烈な第一声が飛び出したわけだ。いわゆる星野流の“つかみ”みたいなものだが、言われた方はドキッとなって当然だ。
“韓国のイチロー”加入で、移籍初年度は二塁手でスタート
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜久慈照嘉編〜
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