「ちょっと寂しい」大阪桐蔭もついに変更 洗濯バサミで…“先輩”に憧れた選手の本音
帽子が「丸帽」に変更…選手からは戸惑いの声も
甲子園常連の大阪桐蔭に、この春1つの“変化”が起こっていた。これまで「角型」だった帽子が、第96回選抜高校野球大会から「丸帽」と呼ばれる丸みを帯びたデザインに変更された。ナインからは戸惑いや寂しさなど、様々な声が聞かれた。
帽子に洗濯ばさみを付け、「型」を作った元野球部員も多いのではないだろうか。近年は丸帽が“流行り”でもあり、甲子園で見かけることも増えてきた。22日には大阪桐蔭が1回戦に登場するやいなや、ネット上では「気づいたら丸帽になってる」「なんか違和感ある」「大阪桐蔭もとうとう丸帽になった」と指摘する声があがっていた。
角型の帽子は、大阪桐蔭野球部の“トレードマーク”でもあった。甲子園を沸かせた中田翔内野手(現中日)や浅村栄斗内野手(現楽天)、昨年のエースだった前田悠伍投手(現ソフトバンク)らのように、型を付けた帽子を“冠”のように浅くかぶる姿は、名門を目指す後輩たちの目には眩しく映っていた。
新たな帽子になったのは3月からだといい、まだ変更から1か月も経っていない。中堅を守る吉田翔輝外野手(3年)は「前の方が良かったです」と苦笑い。「向こうの方が慣れていたので、まだ(丸帽には)慣れてないですね」と話した。一方、エースの平嶋桂知投手(3年)は、「意外とフィットしていい感じです」と気に入っているようだった。
南陽人投手(3年)は「結構慣れてきました。今は違和感はないです。(丸帽になるとは以前から聞いていて)来たのは3月です。子どもの頃から見ていたのは角型だったのでちょっと寂しい気はしますけど、今は慣れました」と、手に持っていた新しい帽子を見つめた。
伝統の変化に違和感を持つ選手もいれば、すんなりと受け入れる選手もいた。いずれにせよ、自分たちが憧れたように、丸いキャップを新たな大阪桐蔭のトレードマークにできれば一番だ。28日の準々決勝では、昨春の選抜で敗れた報徳学園にリベンジする。