リハビリを続ける小木田敦也の“叫び” 宮城大弥の復帰登板に見た気迫…「当然わかります」
オリックス・小木田敦也が見た宮城大弥の“気迫”…「僕もわかります」
リハビリ生活をともに送ったからこその“エール”だった。オリックス・小木田敦也投手が「左大胸筋の損傷」から復活を果たした宮城大弥投手を称えた。
「すごく気迫を感じましたよね。ああいう感情になるのは、僕もわかります。宮城も僕も冷静に投げるのがスタイルではありますけど、吠えたり、ガッツポーズする気持ちが当然わかります」
5月8日の楽天戦(秋田)で負傷し、6月27日のソフトバンク戦(京セラドーム)で“復活”を果たした宮城に、大阪・舞洲の球団施設でリハビリを続ける小木田は自分を重ねる。
ともに過ごした“過酷な日々”を知っている。小木田は5月6日に「右肘尺側手根屈筋の筋損傷」と診断され、出場選手登録を抹消された。開幕から勝ちパターンの救援を任され、13試合で1勝1敗8ホールド、防御率1.38と存在感を示していただけに「悔しさが1番強いですね。順調に投げられていたら……とは思います」と唇を噛み締める。
「宮城とは同じ時期に怪我をしてしまって、どっちも投げられない期間が続いていました。今でも僕はリハビリ期間中ですし、悔しい気持ちはもちろんあります。試合を見ていても、自分の感情としては面白くはないですよね。チームが勝っているのはうれしいですけど『あそこに立っているはずだったのに……』という感じになりますね」
それだけに、宮城の復帰登板は心を揺さぶられた。「同じ時期なのに……とは思いますね。少しだけ複雑で、悔しい気持ちになります。でも、先に宮城が復帰登板してくれて、良いところを見たので本当に良かったなと思う。その反面、俺はまだか……と」。苦悩の中に、一筋の光が見えてきた。
ブルペン投球で真っすぐの軌道を確認するまでに回復。距離に制限こそあるが遠投もできるようになってきた。「ストレートだけですけどね。でも……投げられるのは楽しいです」。完全治癒まで、決して焦らない。
○真柴健(ましば・けん)1994年8月、大阪府生まれ。京都産業大学卒業後の2017年に日刊スポーツ新聞社へ入社。3年間の阪神担当を経て、2020年からオリックス担当。オリックス勝利の瞬間に「おりほーツイート」するのが、ちまたで話題に。担当3年間で最下位、リーグ優勝、悲願の日本一を見届け、新聞記者を卒業。2023年からFull-Count編集部へ。
(真柴健 / Ken Mashiba)