大谷翔平はスランプから脱出した? 番記者が見た“復調の兆し”…打率1割台は「問題ない」
8月は打率1割台も「打率.330を打ってもらう必要はない」
ドジャースの大谷翔平投手は21日(日本時間22日)の本拠地・マリナーズ戦で5試合連続となる安打をマークした。8月は月間打率.197と苦戦しているが、本塁打は7本をマークしている。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のマイク・ディジョバンナ記者は「ライナーを打っているときは、いい打席を過ごせていると言える」とスランプから抜け出したと見ている。
この日、「1番・指名打者」で出場すると、5回1死の第3打席は右中間へ痛烈な安打を放って出塁すると、直後に二盗に成功し、今季39盗塁目をマーク。すでに39本塁打をマークしており、史上6人目の40-40にダブルリーチをかけた。前日20日(同21日)の同カードでは14試合ぶりのマルチ安打をマークした。
8月はここまで打率.197。シーズン打率も3割を下回っている。一方で、同記者は「打率が少し落ち気味なのは、問題ないです。打率.330を打ってもらう必要はありませんし、実際に(打率.330を)打つことはないと思います」と気にしていない。
同記者が復調の兆しを見出したのは17日、18日(同18日、19日)の敵地・カージナルス戦。2戦連発の38号&39号は共に低弾道で右翼のブルペンへ着弾した。「よく打っている高弾道の本塁打ではなく、ともにライナーでした」と軌道に変化を感じた。「ショウヘイはスランプの期間が長くなりすぎることがありませんし、スランプでも試合を決めることができます」。
レギュラーシーズンは終盤戦に差し掛かる。ナ・リーグを見れば、ブレーブスのマルセル・オズナ外野手が打率.309、94打点で2冠。本塁打も大谷の39本に次いで37本で2位につけている。MVP争いも熾烈になっているが、同記者は大谷の獲得に太鼓判を推す。
「オズナは素晴らしいシーズンを過ごしていますが、ショウヘイがまた獲得することは可能でしょう。彼は間違いなく達成できると思います」。復調すれば、フランク・ロビンソン以来史上2人目の両リーグMVPも現実的になってきそうだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)