韓国21歳逸材は「どれも突出していない」 最速トリプルスリーも…米が下した“リアル評価”

韓国代表のキム・ドヨン【写真:Getty Images】
韓国代表のキム・ドヨン【写真:Getty Images】

KBO史上最年少でトリプルスリー達成…打率.347、38本塁打、40盗塁を記録

 韓国代表のスター選手、金倒永(キム・ドヨン)内野手は昨季、韓国プロ野球(KBO)で打率.347、38本塁打、40盗塁を記録。KBO史上最年少で「トリプルスリー」を達成し、MVPにも選ばれた。MLBも注目する21歳は、実際に米メディアからどのように評価されているのだろうか。

 米データサイト「ファングラフス」では海外選手の有望株ランキングが掲載されている。1位はロッテからポスティングシステムでドジャースとマイナー契約を結んだ佐々木朗希投手、2位にはオリックス・山下舜平大投手、3位には来季のメジャー挑戦を表明しているヤクルト・村上宗隆内野手がランクイン。キム・ドヨンは全体10位に位置づけられた。

 実績を鑑みれば10位は“低評価”にも思えるが、「ファングラフス」はキム・ドヨンの課題を指摘する。「中程度の体格(身長183cm、体重85kg)のため、全方向に本塁打を打てるパワーを生み出すために強くスイングするスタイル。MLBの投手相手にこの打撃が通用するかどうかは判断が難しい」。一方で「筋力が向上しても試合での長打力を維持できれば、MLBでの成功の可能性は高まるだろう」と期待も寄せた。

 ただ、「MLBで40本塁打を打てるパワーがあるか?」と“自問自答”し、「それはない」と即答。「現時点では20~25本塁打程度のパワーが妥当で、身長6フィート1インチ前後と平均的な体格のため、大幅なパワー向上は期待しにくい」とパワー面で苦労すると見ている。

 トリプルスリーを達成したように走力と守備も備えている逸材。同メディアは「あらゆる面で高水準のプレーを見せ、走力もあり、年齢の割に堅実な三塁守備を誇る。5ツール・プレーヤーになれる可能性はある」とも評するが、「どのツールも突出した“プラス”と評価されるほどではなさそうだ。もし彼がMLBドラフト候補生なら、1巡目の後半に指名されるレベルの選手だろう」と冷静に評価した。近年は李政厚(イ・ジョンフ)外野手、金慧成(キム・ヘソン)内野手など、KBOで活躍した選手がメジャーに渡るルートは珍しくない。キム・ドヨンはこうした評価を覆し、憧れの舞台で輝けるだろうか。

(Full-Count編集部)

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