衰えぬ39歳、輝くNPB最多の412 覚醒した26歳、大ブレークの0.73…パにひしめく好左腕

日本ハム・宮西尚生(左)と河野竜生【写真:荒川祐史、矢口亨】
日本ハム・宮西尚生(左)と河野竜生【写真:荒川祐史、矢口亨】

日ハム・河野は最優秀中継ぎ、鷹助っ人は奪三振率13.50

 左打者が増加の一途にある日本球界では、左投手の需要も相応に大きくなっている。今回は2024年にパ・リーグで10試合以上に登板した救援左腕のうち、2025年も同じチームに在籍している選手を紹介する。

〇日本ハム:河野竜生投手は2年連続50登板をクリアし、防御率2.13。26歳左腕は34ホールドポイントで自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手を手にした。NPB最多の412ホールドをマークしている18年目の39歳・宮西尚生投手は昨季も30登板で19ホールド、防御率2.10と活躍した。投打二刀流の矢澤宏太投手は、投手では17登板で3ホールド、防御率4.05。北浦竜次投手は12登板で2勝4ホールド、防御率3.18を記録したが、今季は育成契約。10登板で防御率8.64と苦しんだ堀瑞輝投手とともに復活を期している。

〇楽天:鈴木翔天投手は49登板で48回2/3を投げ、24ホールド1セーブ、防御率1.66。奪三振率8.88、WHIP0.92とフル回転の活躍を見せた。ニック・ターリー投手は広島時代の2023年に44登板で防御率1.74を記録したが、移籍1年目の昨季は17登板にとどまった。弓削隼人投手は自己最多の34登板で防御率5.94ながら、与四球率2.43、K/BB3.11を記録した。

〇西武:佐藤隼輔投手は2023年に47登板で18ホールド、防御率2.50。昨年も45登板で17ホールド、防御率1.69をマークした。被打率.160、WHIP0.99と痛打を浴びる機会が少ない点も特徴的だ。

〇ロッテ:鈴木昭汰投手は51登板で防御率0.73を記録した。26歳左腕はチームトップの29ホールドポイントを挙げた他、抑えも務めて5セーブを記録。初のオールスターにも選出される大ブレークした。坂本光士郎投手は8月12日の時点で11ホールド、防御率3.24を記録していたが終盤戦で崩れ、最終的な防御率は5.73と悪化した。中村稔弥投手は17登板で34投球回という数字が示す通りロングリリーフを担う機会が多く、万能左腕として貢献した。

〇オリックス:山田修義投手はプロ15年目にしてキャリア初の50登板を果たし、19ホールドポイント。防御率2.08、奪三振率9.14、被打率.197と指標面でも優秀な数字を残した。富山凌雅投手は故障の影響で育成としてスタートし、3月に支配下へ。16登板で3ホールド、防御率3.27を記録した。2021年には51登板で22ホールドポイント、防御率2.72で優勝に貢献した左腕は完全復活を果たせるか。

〇ソフトバンク:ダーウィンゾン・ヘルナンデス投手は来日1年目の2023年は本領発揮できなかったが、2024年は48登板で24ホールドポイント3セーブ、防御率2.25し、奪三振率13.50という驚異的な数字を残した。長谷川威展投手は2023年現役ドラフトで日本ハムからソフトバンクに移籍。32登板で10ホールドポイント、防御率2.49をマークしてリーグ優勝に貢献した。25歳と若いだけに、今季はさらなる躍進を果たせるかに注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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