ベッツ妨害男に相次ぐ誹謗中傷「地獄へ落ちろ」 語った後悔「愚かなことをしてしまった」

捕球を妨害されたドジャースのムーキー・ベッツ【写真:ロイター】
捕球を妨害されたドジャースのムーキー・ベッツ【写真:ロイター】

コネティカット在住の38歳、「ジ・アスレチック」に実名で登場

 蛮行で人生が大きく暗転している。昨年10月29日(日本時間30日)にヤンキースタジアムで行われたワールドシリーズ第4戦、ムーキー・ベッツ内野手の守備を妨害したヤンキースファンに脅迫メッセージが相次ぎ「私を放っておいてほしい」と話していると、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」が報じている。

 東西の名門が相まみえたワールドシリーズ。ドジャースが3勝0敗で王手をかけて迎えた第4戦の初回、先頭打者が右翼ポール際に飛球を放った際、右翼手ベッツの守備をヤンキースファン2人が妨害。ベッツのグラブをつかみ、ボールを取り出した。当該行為をしたファン2人は警備員に連れ去られ即退場処分となった。

 2人のファンはその後NYのバーへ向かい、客から記念撮影が求められるなど英雄的な扱いを受けていた。翌30日(同31日)にはヤンキースが声明を発表。「ヤンキースとメジャーリーグは昨夜のような行為を一切容認しません。これらのファンはいかなる立場でも今夜の試合に参加できません」と入場禁止を通達され、今月10日(同11日)にはメジャー全球場で無期限の追放処分になったと報じられていた。

「ジ・アスレチック」は「出入り禁止になったヤンキースファンのオースティン・カポビアンコの人生が、悪名高きワールドシリーズの瞬間からいかに変わったか」のタイトルで記事を掲載。ベッツのグラブをつかんでボールをもぎとったのは、38歳のオースティン・カポビアンコ氏でコネティカット在住と紹介している。

「私はカメラが回っているところで愚かなことをしてしまったいいヤツ」

 暴挙以降、カポビアンコ氏には「地獄へ落ちろ」などのテキストメッセージやボイスメールが何百と届き、SNSでも激しく非難されているという。この冬、実家に差出人の名前がない荷物が届き、不審に思って調べてみたところ、ある特定の物質が詰まった差出人不明の荷物を送ることに特化した会社からのものだと突き止めたとしている。その中身は排泄物。勤務先にも差出人不明の小包が複数届いたという。

 同氏は「私のせいで、家族がこんなことに対処しなければならかった。電話がひっきりなしに鳴った。見苦しい写真も送り付けられた」と嘆き、ベッツを妨害したことを後悔。MLB全球場への出入り禁止処分を受けたことには失望しているが「処分は理解する」と話している。 

 携帯電話へも相次ぐ非難。発信元の表示のほとんどは「不明」または南カリフォルニアの市街局番だった。同氏が「ジ・アスレチック」と共有したボイスメールのほとんどは悪意にあるもので「第5戦の自宅観戦、楽しめよな」「因果応報だ。ふざけやがって」「つまらんヤツ」などと辛辣な言葉を投げつけられており「みなさんに、私のことを忘れてもらいたい」と訴える。

 記事では2人はMLBのどの球場にも入れず、MLBが後援するイベントにも参加できない状況だと説明。同氏の「私はカメラが回っているところで愚かなことをしてしまったいいヤツなんです」とのコメントとともに、「入場が許されるよう願っているが、しばらくかかるかもしれないことも理解している」という心境も記している。

(Full-Count編集部)

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