昨季0発の中日25歳を「何とかしなきゃいけない」 天性の飛距離…2軍監督が課した“課題”

DeNAとの練習試合に出場した中日・鵜飼航丞【写真:町田利衣】
DeNAとの練習試合に出場した中日・鵜飼航丞【写真:町田利衣】

落合2軍監督「あれだけ能力のある、飛ばす力のある鵜飼をすぐにでも」

 今季から中日の2軍監督に就任した落合英二氏が「何とかしなきゃいけない」と話す“未完の大器”がいる。4年目を迎えた鵜飼航丞外野手だ。天性の飛距離は誰もが認めるところだが、いまだ才能を開花させられずにいる。落合2軍監督は「あれだけ能力のある、飛ばす力のある鵜飼をすぐにでも何とかしないと。1軍の戦力になるように送り出さないといけない」と“使命”を口にした。

 この日は沖縄・読谷で行われたDeNA-中日2軍の練習試合に「4番・右翼」で出場し、4打数1安打1打点だった。6回には三嶋の3球連続外角スライダーに手を出し三振に倒れた。落合2軍監督は「ゾーンの打撃をやっていこうと言いました。ここにこなかったら仕方ないと。見逃し三振はOK。球種待ちをしているから手が出ちゃうから、ゾーン待ちに変えようという話はしました」と明かした。

 2021年ドラフト2位で駒大から入団した鵜飼は、ルーキーイヤーに59試合で4本塁打、2年目に41試合で3本塁打を放っているが、打率は低迷。昨季はわずか12試合で打率.185、0本塁打、3打点に終わった。

 しかし打球速度やスイングスピードでは細川成也外野手を上回りチームトップだそうで、練習では場外に放つことも珍しくない。「これ以上何を練習するかといえば、打てない球を見捨てる、打てる球だけ待つ、仕留めるということ。鵜飼に関しては、ゲームになったらというところまできているので、そこを何とかしたい」と言葉に力を込めた。

 本拠地・バンテリンドームは2026年からホームランテラス席が設置されることが決定。本塁打が出にくく打者に不利と言われた球場だが、風向きが変わるかも知れない。「ホームランテラスができることによって、あの能力が開花したら20本、30本いくと思うんだよね」と落合2軍監督。まずは3年連続最下位からの脱却へ、ファンが夢見る“ロマン砲”の覚醒は必須だ。

(町田利衣 / Rie Machida)

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