大谷翔平から8年前に受けた衝撃 最速165キロよりも速い剛速球「打球が飛ばなくて」

ドジャースキャンプを訪れた吉村裕基氏【写真:小谷真弥】
ドジャースキャンプを訪れた吉村裕基氏【写真:小谷真弥】

大谷の165キロを見た吉村裕基氏がド軍キャンプを訪問

 かつて対峙したライバルを羨望の眼差しを向けた。横浜、ソフトバンクなどで活躍した吉村裕基氏は18日(日本時間19日)、アリゾナ州グレンデールのドジャースキャンプを訪問。大谷翔平投手のブルペン投球をフェンス越しで見守った。

「フォームの丁寧さが違いますね。時計で言ったらかなり精密な……かなり丁寧にやっているように見えました。(投球の強度は)8割も投げてないんじゃないですか? アドレナリンも出てないでしょうし。あとは大谷選手が投げている時の周りの注目度。みんなが固唾を飲んで見守る。すごいなと思いましたね」

 大谷と吉村氏といえば、2016年のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第5戦(札幌ドーム)。日本ハムが3点リードした9回1死での対決だ。内角低めへの直球に空振り。この1球が当時のNPB最速となる165キロをマークした。ただ、吉村氏にとっては、それ以上に速く感じた直球があったという。

 当時22歳だった大谷とは9月21日にヤフオクドームでも対戦。8回4安打1失点と好投した大谷には、3打数無安打2三振に封じられた。その日の最速は163キロだったが、「めちゃくちゃ速かったです」。もうお手上げの投球だった。

「一塁ベンチの上にしか打球が飛ばなくて。札幌ドームの時は、まだ間が取れたんですよ。でも、福岡の時はマジで速かった。本当に一塁ベンチの上にしか飛ばなくなかったです」。大谷から受けた衝撃から8年以上が経ったが、昨日のことのように語った。

 吉村氏は2018年限りでNPBの舞台を去り、2022年から母校・東福岡高でコーチとして活動している。

「大谷選手には健康第一で頑張ってほしい。それだけです。普通の野球選手でも痛いところがある中でやるのに、大谷選手はその中で異次元でやっている。睡眠が大事なんでしょうけど、良くない時は寝られない時もあるのに、帰ってサッと寝て……。ここまでやるべきことをやれているってすごくないですか?」

 NPB通算131本塁打を誇り、“ヘラクレス”の愛称で親しまれた40歳。大谷を語る、その表情は野球少年のようだった。

【実際の動画】打球が飛ばず「マジで速かった」…大谷翔平との吉村氏の対決全球

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