体重104キロ→衝撃の“激痩せ” HR王から4年…見違える変化に滲む覚悟「ダサくない?」

オリックス・杉本裕太郎が“激痩せ”した真相
明らかな変化に、思わず声が出た。「え、ラオウさん。マジで激痩せしてません……?」。2月の宮崎春季キャンプ。冷たい強風が吹く中、オリックス・杉本裕太郎外野手はネックウォーマーをそっと外した。顎のラインがシャープになった“ラオウ”は「マジで! 気づいてくれてありがとう! ちょっと頑張ってんねん!」とサングラスを帽子の上に外して笑った。
公称は104キロ。2021年の本塁打王は日頃から堂々とした風格で歩くが、立ち止まった際は両足をクロスにする“乙女”なポーズは全く変わらない。今季、変えたのは長袖のアンダーシャツを着用することに加えて「ユニホームのピチピチ具合」だそうだ。これまでは同じ背番号「99」であるヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手を「かっこよすぎる」と公言。米国出張のお土産でジャッジのシャツを手渡した際は「マジで最高!」と喜んでいたが「今年はスタントンのムキムキに憧れてるねん!」と“軌道”を修正した。
ヤンキースのジャンカルロ・スタントン外野手は公称198センチ、111キロ。鍛え抜いた筋肉がバッチリと浮き上がるようなユニホームの着こなしに憧れを持ち「今年はユニホームのサイズを少し小さくしてもらった」と白い歯を見せる。
宮崎・清武の坂道を登りメイン球場にたどり着く頃には「でもさ、ポッコリお腹やったらめっちゃダサくない……? だから、頑張って体を絞っていこうと思って。痩せると言うよりかはムキムキに寄せていきたいなって」と“本音”を前に出した。口にしたからは本気で叶えるのが“ラオウ”が男前なところだ。
ムキムキに鍛えるために今オフから「ピラティス」をはじめ「良い感じに来てると思う」と手応えも感じている。大好物のパフェやパンケーキも口にはするが「いつもよりは控えている」と“制限”を設けているほどだ。
悲願の25年ぶりリーグ優勝を飾った際、シーズン最終戦だった楽天戦の最終打席でヒットを打てば打率3割に乗る場面で「打ってきます」とベンチに宣言してヒットを放った。134試合に出場して打率.301、32本塁打、83打点で本塁打王とベストナインを獲得。2022年は短期決戦を前に打撃不振に陥っていたが「ちゃんと見といてな」と宣言してから日本シリーズMVPを獲得した。
有言実行で夢を叶えてきた33歳。かつて毎年オフになると携帯電話の着信にビクビクしていた男は「いつまでできるかわからないけど、1年1年が勝負だと思って毎年、臨んでいます」。若手が目立つ「新生オリックス」の中で、まだまだ拳を突き上げる覚悟がある。
(真柴健 / Ken Mashiba)
