報徳学園が準々決勝一番乗り、8年ぶり8強入り 小園の振り逃げから形勢逆転
愛工大名電は投手陣が制球乱し、逆転許す
第100回全国高等学校野球選手権第12日は16日、3回戦4試合が行われ、第1試合は報徳学園(東兵庫)が7-2で愛工大名電(西愛知)を下して準々決勝進出に一番乗りを果たした。報徳学園の夏ベスト8入りは、前回選手権に出場した2010年の第92回大会で準決勝に進出して以来8年ぶり。
三振しても、やっぱり主役はこの男だった。プロ注目の大型遊撃手、報徳学園・小園海斗が、逆転劇の起点となった。
1点ビハインドの3回、報徳学園の攻撃は1死後、小園も愛工大名電の先発左腕・室田のスライダーにタイミングが合わず、空振り三振。しかし、この球を捕手が大きく弾き、小園は振り逃げで出塁した。
出塁してしまえば“小園劇場”の始まりだ。すかさず盗塁を決めると、室田の制球が狂い始める。2番・村田が三遊間を破ってつなぐと、続く長尾の打席で暴投があり、小園が同点のホームを踏んだ。
長尾が四球を選んだところで、愛工大名電はたまらず右腕・秋山にスイッチするが、さらに四球、死球と続いて押し出しで勝ち越し。さらに堀尾に右前2点適時打が飛び出し、一気に4点を奪って主導権を握った。
報徳学園は5回にも死球を足掛かりに連打で3点を加えて快勝。この日の小園は5打席で3三振と遊飛、最後の打席で遊撃内野安打。打撃で貢献したとは言い難い結果ではあったが、どんな形であれ出塁さえすれば得点に絡む存在感の大きさを見せつけた。
愛工大名電は投手陣が制球を乱し、5四死球、2つの暴投が大量失点につながった。攻撃も先制こそしたものの、その後は途中出場の安井の本塁打で1点を返したにとどまった。
(Full-Count編集部)