日本で学んだ「礼儀正しさ」「思いやり」 元巨人助っ人Jr.が忘れない“和の心”

U-18キューバ代表のセペダの父は元巨人助っ人フレデリク・セペダ氏
沖縄セルラースタジアム那覇で行われている「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」で6日、キューバがイタリアに8-0で勝利した。「8番・中堅」でスタメン出場したセペダ・エチェメンディア・フレデリッチ外野手は、元巨人助っ人を父に持ち、日本で過ごした日々を「素晴らしい国」と振り返った。
セペダは3回、2死三塁の場面での第2打席、4球目を捉え適時左前打を放った。さらに8点リードで迎えた6回には、2死から右中間へ二塁打を飛ばした。「打撃も結果が出るようになってきた。何より大きなスイングをせず、コンパクトなスイングを心がけています」と自分の強みに自信を見せた。
父は2014、15年に巨人でプレーしたフレデリク・セペダ氏。2014年は打率.194、2015年は21打数無安打に終わり、NPB通算72試合で21安打、打率.163、6本塁打19打点と満足のいく成績は残せなかった。それでも、キューバリーグでは史上10人目となる通算300本塁打を達成し、2004年のアテネ五輪の金メダルなど国際大会でも活躍。「キューバの至宝」として輝かしいキャリアを積み上げた。
「父はやっぱり僕のアイドルです。なので、父のキャリアにある程度プレッシャーはあると思いますが、見習って父のような選手になりたい」。幼いころから父の背中を追いかけてきた。
また、父が巨人に在籍した年には日本でも暮らしていた。「2年間住みましたが、日本は素晴らしい国でした」と目を輝かせて振り返り、「日本の礼儀正しさ、お互いの思いやりが何よりも私にとって大事なところです。日本の野球の良いところを自分の将来に活かしていきたいと思っています」と、来日で得た経験が自身の糧になっているという。
キューバは日本と同じグループAに属し、7日に激突する。父に憧れ、日本の心を忘れぬ17歳が立ちはだかる。
(木村竜也 / Tatsuya Kimura)