ベッツ、異業種スターの注文に満弾回答 珍しくドヤ顔も「だから打ったんだ」

「試合の序盤で『ホームランを打ってくれ』って言われたんだ」
【MLB】ドジャース 9ー0 ロッキーズ(日本時間11日・ロサンゼルス)
してやったりの表情だった。ドジャースのムーキー・ベッツ内野手は8回にダメ押し18号満塁弾。「間違いなく流れを変える一打になったと思う。投手にとっては大きな援護になったはずだし、自分自身もあの瞬間をすごく楽しんでいた」。序盤から不振に悩まれていたチームリーダーが声を張った。
何度もガッツポーズを作ってダイヤモンドを一周。ベンチへ戻る前にバックネット裏にいた男とネット越しにハイタッチした。バスケ界のレジェンド、クリス・ポール(クリッパーズ)だ。
「彼とは昔から友だちなんだ。今日は球場に来ることを知っていたし、実は試合の序盤で『ホームランを打ってくれ』って言われたんだ。だから打ったんだ(笑)。それで彼のところに行きました」。日頃は淡々と取材対応に応じるベッツも、この時ばかりは白い歯をこぼした。
前半戦は打率.244と調子をつかめなかった大黒柱も9月は絶好調。打率.385、4本塁打、15打点と調子を上げている。「1試合1試合をしっかり戦うだけだ。今以上の先のことは考えていない。自分の成績が良かろうが悪かろうが、とにかく勝つことだけが大事なんだ」。4度のワールドシリーズ制覇を経験している32歳は、どこまでも頼もしかった。