レジェンドの引退に涙「案の定、僕が先に」 ド軍お祭り男が明かした会見の“舞台裏”

ドジャースのエンリケ・ヘルナンデス【写真:ロイター】
ドジャースのエンリケ・ヘルナンデス【写真:ロイター】

引退会見は多くのチームメートが見守った

 去るレジェンドに、普段は陽気な男も涙をこらえきれなかった。19日(日本時間20日)に今季限りでの現役引退を発表したドジャースのクレイトン・カーショー投手。同日の引退会見には多くのチームメートが同席し、“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手が男泣きを見せていた。

 ドジャース一筋18年のカーショーは2008年にメジャーデビュー。通算222勝を挙げ、3度のサイ・ヤング賞、2度のワールドシリーズ制覇と輝かしいキャリアを築いた。引退会見では「たくさんありがとうを言わなくてはならない。今日はこれまでずっと助けてくれたすべての人に、きちんと感謝する時間がありません」と語り、目頭を押さえた。

 この会見にはベッツ、フリーマン、大谷をはじめチームメートが大集結。報道陣と合わせて満員となり、椅子が足りないために立ちながら、座りながら会見を見守る選手もいた。キケも涙を浮かべて見つめていた。ドジャースでは2015年~2020年にカーショーとともにプレーし、2023年途中から再び復帰。ポストシーズンで強さを発揮し、カーショーとともに2度のワールドシリーズ制覇の歓喜を味わった間柄だ。

 地元ラジオ局「AM 570 LA Sports」のインタビューにキケは「カーショーは彼らしい振る舞いだった、非常に一流で、単刀直入という感じがね」と当時の心境を吐露。カーショーは事前に「とにかく泣かなければいいんだけどね。乗り切れればいいんだけど」と語っていたというが、キケは「泣いたら泣いたで問題ないさ。大丈夫だよ」という言葉をかけたという。キケは「案の定、彼より先に僕が泣き始めちゃって」と会見を振り返った。

 さらにキケは「彼と同僚として過ごした9年間を、僕は当然のことだ思ったことはない。このチームに来た瞬間から、彼と会うのをすごく楽しみにしていたんだ」と言及。「なぜなら、僕のここでの初年度(2015年)は、彼にとって3度目のサイ・ヤング賞と、そしてMVPを取った後だったから。それに、球団にとってだけでなく、球界にとっても彼がどれだけ大事な存在かも僕はわかっていた。だから彼と一緒にプレーするのを本当に楽しみにしていたんだ」と、自身がマーリンズからドジャースに移籍した2014年を回顧した。

 去るカーショーに対しては「こんなに長い間君の同僚でいられたことは、僕のキャリアの中でも最高の出来事の1つなんだ」と伝えたことも明かした。「僕のキャリアの中で、おそらく最も尊敬する同僚が彼なんだ。彼が球界のためにしたあらゆる貢献だったり、野球への取り組み方だったり、そう言うのが理由だよ」と締めくくっていた。

(Full-Count編集部)

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