殻破れぬ大砲トリオが「もどかしい」 逆転Vへ…新庄監督ハッパ「どんだけ経験させてきたんや」

後半戦2本塁打にとどまる清宮には「打ち方が変わったような感じがする」
■楽天 7ー0 日本ハム(23日・エスコンフィールド)
日本ハムは23日、本拠地最終戦となる楽天戦に0-7で敗れた。悲願のリーグ優勝へ、首位のソフトバンクとは2.5ゲーム差と負けられない戦いは続く。そんな中で新庄剛志監督が「何かキッカケを掴んでもらって爆発してほしい」と願ったのが、清宮幸太郎内野手、万波中正外野手、野村佑希内野手だった。
就任4年目。たくさん若き力が芽吹き、シーズン最終盤まで優勝争いを繰り広げるチームになった。しかし特にチームを背負って立つべき3人に「歯がゆさがあります。こんな成績じゃないだろうって、もっといけるだろうって。どんだけ経験させてきたんやって言うもどかしさはものすごくありますね」とハッパをかけた。
開幕4番を託した野村は97試合で打率.270、8本塁打、35打点。万波は127試合で打率.229、20本塁打、56打点で直近2試合はスタメンを外れた。「勝つためにはちょっと仕方ない、今は。相手の投手と相性を合わせてスイング軌道を合わせて、合うか合わないか判断して勝たないといけないから」と説明するように、復調を待ちながら使い続けることは難しい。
そして、常日頃から期待の裏返しとも言える厳しい言葉を送り続ける清宮は、後半戦はわずか2本塁打にとどまっている。「なんか打ち方が変わったような感じがするんですよね、清宮くん。いいときのバットのしなり、タイミングがちょっと遅れているので、しなりでボールに当たって乗せるタイプじゃないですか。それが僕の感覚ですけど、ちょっとズレているかなと思います」と分析する。
「指摘? していない。この時期にしたって。本人が一生懸命考えて、見た目ではわからないけど、本人なりに工夫はしていますからね」と自ら打開することを待っている。
大逆転Vへ、さらにはその先もキーマンとなるであろう3人。新庄監督の期待も大きいからこそ、物足りなかった。
(町田利衣 / Rie Machida)