下位打線でも「舐められたら終わりだな」 新庄監督も認めたハム25歳…脅威の“.358”

日本ハム・水野達稀【写真:小林靖】
日本ハム・水野達稀【写真:小林靖】

5回に決勝3ランの水野「手応えは良かったですけど入るとは思わなかった」

■日本ハム 8ー5 西武(26日・ベルーナドーム)

 日本ハムは26日、ベルーナドームで行われた西武戦に8-5で勝利し、連敗を3で止めた。同点の5回に水野達稀内野手が自身初の2試合連発となる決勝の7号3ラン。新庄剛志監督も認める勝負強さを持つ25歳が、下位打線で脅威を示している。

 9番に座った25日の同戦では難敵・今井のスライダーを粉砕する5号ソロ。そして8番だったこの日は、4-4の5回1死二、三塁から、糸川のシンカーを捉えてバックスクリーンに運び「手応えは良かったですけど入るとは思わなかったです」と驚きの表情を浮かべた。

“恐怖の下位打線”となっている水野は、「下位打線だからっていうのもあまり考えていないですけど、ピッチャーに油断させないように、下位打線だからって舐められたくないなとは思います」と語る。その背景には「一応打撃を評価されてプロの世界に入ってきたので、そこで舐められたら終わりだなって」というプライドが滲む。

 97試合で打率は.251ながら、得点圏では.358と勝負強さが際立つ。その姿には、新庄監督も「クラッチヒッターは大事。今見ていたらクラッチヒッターが少なくなった気がしますね。うちで言ったら水野くん。打率は低いけど得点圏で右中間、左中間に長打を打って、インパクトが残りますもんね。だから走者いないときは今年も期待はしていないんだけど、走者がいるときは『打つんちゃう』って」と賛辞を送っていた。

 水野自身も「毎回同じように行っているつもりなんですけど、チャンスのときは見え方がいい気がします」と得点圏で迎える打席に手応えを感じている。しびれる戦いが続く中で、そんな背番号43は頼もしい限りだ。

 ソフトバンクも勝ったため優勝マジックは「1」に減り、絶体絶命の状況であることには変わらない。しかし水野は「(ソフトバンクの勝敗は)正直、マジで気にしていないです。僕らが気にしてもソフトバンクが勝てば減るので」と目の前の一戦だけを見据えた。

(町田利衣 / Rie Machida)

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