大谷翔平がPS開幕投手か 監督は発表先送りも…現場の“空気感”は「初戦ショータイム」

ロバーツ監督はPS開幕投手を煙に巻く「まだだ。内緒にしておくつもりだ」
【MLB】ドジャース 5ー3 マリナーズ(日本時間28日・シアトル)
ドジャースの大谷翔平投手は27日(日本時間28日)、敵地のマリナーズ戦を欠場した。試合前には左翼後方のブルペンに入って33球。30日(同10月1日)に開幕するワイルドカードシリーズ(WCS)へ調整を進めた。
投手・大谷はどこで投げるのか。ロバーツ監督はワイルドカードシリーズで先発登板することを明かしているが、何戦目を託すかは明らかにしていない。この日の報道陣の取材対応。地元紙オレンジカウンティ・レジスターのビル・プランケット記者から「火曜日の先発投手を発表しますか?」と問われた指揮官は、「まだだ。内緒にしておくつもりだ」と煙に巻いた。ただ、現場では大谷がWCSの先陣を切る空気が漂っている。
大谷はいつも登板2日前にブルペン入りするが、WCS初戦2日前の28日(同29日)は12時10分開始のデーゲーム。指名打者で2試合ぶりに出場する予定の大谷が睡眠時間を確保するために、ブルペン入りを1日早めた可能性が高い。
大谷にポストシーズン初戦を託せるだけの理由もある。2年ぶり投手復活した今季は、リハビリの1年。イニングや球数制限がかかり、6回を投げたのは前回23日(同24日)の敵地・ダイヤモンドバックス戦が初めてだった。だが、安定感はピカイチ。9月は3登板で失点ゼロで、8月27日(同28日)のレッズ戦から16回2/3連続無失点。短期決戦では特に試合の入り、立ち上がりが難しいとされるが、初回は計14登板で防御率1.93。17奪三振に対して2四球と制球も安定している。
大谷が先陣を切れば、10月1日(同2日)の第2戦は左腕ブレイク・スネルか。そうすれば、エースの山本由伸はワイルドカードシリーズ第3戦までもつれた場合の“切り札”として、チームが2連勝突破すれば10月4日(同5日)の地区シリーズ初戦を託すことができる。
先のプランケット記者は「火曜日は“ショータイム”だ」と大きくうなずいた。昨季のポストシーズンは打者一本だったが、今季は「先発投手&指名打者」。勝敗を決める大事な局面では、2023年WBC決勝・米国戦のように守護神として抜擢されることも予想される。いずれにしても二刀流・大谷のフル回転が期待されている。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)