カーショー、引退撤回なし「変わりません」 通算223勝目…3度目のWS制覇へ「やり切る」

先発したドジャースのクレイトン・カーショー【写真:ロイター】
先発したドジャースのクレイトン・カーショー【写真:ロイター】

5回6奪三振4安打無失点で今季11勝目「素晴らしい1日だった」

【MLB】ドジャース 6ー1 マリナーズ(日本時間29日・シアトル)

 ドジャースのクレイトン・カーショー投手は28日(日本時間29日)、敵地で行われたマリナーズとのレギュラーシーズン最終戦で今季11勝目(2敗)を挙げた。6回途中7奪三振4安打無失点と好投し、通算223勝目をマークした。

「本当に素晴らしい1日だった。試合自体はどちらのチームにとっても大きな意味はなかったが、それでも思い切り楽しもうと思ってマウンドに上がった。結果的にいい投球ができたので良かった」

 痛打を許さなかった。3回2死一、二塁のピンチではスアレスをスライダーで空振り三振に。5回1死二塁ではアロザレーナ、ローリーを2者連続で空振り三振に仕留めた。

 6回先頭・スアレスを空振り三振に仕留めたところで降板。フリーマンから交代を告げられ、マウンド上でハグ。敵地にも関わらず、ファンは総立ち。ベンチにいた大谷翔平も拍手を送った。

「フレディが出てきたのは驚いたが、本当に素晴らしい心遣い。こういう仲間と一緒に野球ができることが特別なんだ。(引退発表後は)本当に最高だった。正直、発表の仕方を迷ったけど、感謝を伝えるためにも必要なことだと思った。ドジャースタジアムでの最後の登板は一生忘れない。今日も特別だ。最高の10日間だった」

 通算223勝を挙げて防御率2.53、3051奪三振をマーク。3度のサイ・ヤング賞、2度のワールドシリーズ制覇と輝かしいキャリアを築いてきた。今季も11勝2敗、防御率3.36と堂々の成績で駆け抜けた。

「それが最大の目標だった。自分の意思で最後までやり切ること。怪我で終わるのではなく、もう打者を抑えられないと感じて終わるのでもなく、自分のタイミングで終わりたかった。健康なままシーズンを通して投げられたのは本当に理想的だった」

 この日の試合前、ロバーツ監督が30日(同31日)に開幕するワイルドカードシリーズの出場登録ロースターから外れることを明言。地区シリーズに進出すれば、再び登録する可能性があるという。自身3度目のワールドシリーズ制覇へ、ポストシーズンではブルペン待機も辞さない構えを見せている。

「まだこの先1か月は打者を抑えられると思っている。その後に辞めるのが最高の形だ。(今季限りで引退する気持ちは)変わっていません。もちろん恋しくなることはたくさんある。でも、5日ごとに無理やりマウンドに上げる作業は恋しくならないでしょうね」

 ドジャースの一時代を牽引した左腕は、笑顔で囲み取材を締め括った。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY