1139億円ソトがいても「驚くべき大失敗」 最高勝率からの転落劇…NY紙も“金満球団”に怒り

「NYポスト」は千賀ら先発投手陣に落胆
【MLB】マーリンズ 4ー0 メッツ(日本時間29日・マイアミ)
怒り、失意が広がった。メッツは28日(日本時間29日)、敵地マーリンズ戦に敗れてポストシーズン進出を逃した。今季の総年俸3億3800万ドル(約505億円)はメジャー2位に位置し、6月12日(同13日)時点では最高勝率を誇ったものの衝撃的な転落。地元NY紙も“断罪”している。
最終戦前の段階でレッズと勝敗数が並んでいたメッツは、この日勝利した上でレッズが負ける必要があった。しかし、3回に1死一、二塁の好機を作るもフアン・ソト外野手が痛恨の併殺打。その直後に4点を奪われた。5回は2死満塁の絶好機でピート・アロンソ内野手に打席が回ったが、ここでも一本が出なかった。
レッズが敗戦したものの、メッツも逆転できずに今季のポストシーズン進出は幻に終わった。昨オフに大谷翔平投手を上回る歴代最高額の15年総額7億6500万ドル(約1139億円)でソトを獲得し、一時は独走態勢を築きながらも地区優勝はおろかポストシーズン進出すら逃す事態。後半戦は28勝37敗、一時は8連敗と文字通りの急失速となった。
地元紙「ニューヨーク・ポスト」は「驚くべき大失敗――メッツがマーリンズに敗れて壮大な崩壊が決定的に。レッズが敗れたにもかかわらず……苛立たしいシーズンは幕を閉じた」との見出しで“現実”を伝えた。「オーナーのスティーブ・コーエンにとって、3億4000万ドルの年俸総額をこの惨状に投じるよりも有効な使い道は、いくらでもあっただろう」とし、投資に見合わない編成を指摘した。
先発投手陣の崩壊を指摘し、「千賀滉大、デビッド・ピーターソン、そしてショーン・マナエア。特に千賀は最後の1か月をマイナーで調整に費やした」と、期待された先発ローテの不振や故障に頭を抱えた。「この崩壊は、2007年と2008年、いずれも最終戦でマーリンズに敗れてプレーオフ進出を逃した時を彷彿とさせるものだった」と同紙は“デジャブ”に肩を落とすしかなかった。
ナ・リーグ東地区ではフィリーズが連覇を達成し、まさに今が黄金期を迎えている。今季は不振ながらもブレーブスも投打の実力が揃っており、来季以降のメッツも簡単に勝ち抜くことは難しい状況だ。球界屈指の資産家として有名なコーエンオーナーは果たしてこのオフも大補強を展開するのだろうか。
(Full-Count編集部)