「何で俺なん?」2軍で抱いた不満と甘さ 睡眠中に着信→球場で謝罪…ドラ1を襲った通告

オリックス時代の白崎浩之【写真:荒川祐史】
オリックス時代の白崎浩之【写真:荒川祐史】

DeNAへドラ1入団の白崎浩之氏は2018年にオリックスへトレード

 2012年ドラフト1位で駒大からDeNAに入団した白崎浩之氏(西武パフォーマンスアナリスト)は、2018年7月に高城俊人捕手を含めた2対2のトレードでオリックスへ移籍した。前年から出場機会にも恵まれず“覚悟”していたなか、通達の場で口をついたのは謝罪の言葉だった。

 6年目の2018年のキャンプは2軍スタートも、怪我で離脱したドラフト2位ルーキーの神里和毅外野手と入れ替わる形で1軍へ呼ばれた。「外野手の神里が落ちて、内野手の自分が上がるなら、最初から呼んでくれていたら……と思ったのを覚えています。ただ、呼んでもらったからにはチャンスだと思って必死にやりました」。

 オープン戦でもある程度のパフォーマンスを披露していたが、3月上旬に再び2軍行きとなった。「“普通”にはやれていたんですけどね……自分より成績出ていない選手もいたので『何で俺なん?』とか思っていました。でも、普通じゃダメだったんですよね。僕の置かれている立場だと」。今ならわかる自らの甘さ。2軍で開幕を迎えると、1軍から声がかかることはなく7月を迎えた。

 上旬のある朝8時頃、スマートフォンが鳴った。この日のファームは午後4時開始とあって、まだ寝ていた。睡眠の“奥のほう”で音には気付いたが、反応できなかった。しかし、アラームとは異なる音だったことに違和感を抱き、スマホの画面を確認すると見知らぬ番号。「あれ? もしかして……」。すぐに掛け直すと球団の強化担当だった。「横浜スタジアムに来てください」。覚悟を決めた。

「予想はしていました。その年は1、2軍の入れ替わりはけっこうあったんですが、自分だけなぜか2軍のままでしたから。自分がトレードになるみたいな噂話もありましたし」

 自身と高城がオリックスの伊藤光捕手、赤間謙投手とトレードとなったことが告げられた。「環境が変わって試合に出られるんじゃないかなと思ったのが最初の感情でした。ただ、それと同時にベイスターズには必要ないと思われてしまった。『1位で獲っていただいたのに申し訳ありませんでした』というようなことは伝えたと思います」。

 ドラフト1位入団したDeNAを6年半の在籍で去ることになった。出場機会に恵まれていなかったこともあり、前向きに受け取ることができた。「高城とは『関西弁勉強しておく?』みたいな話もしましたけど、やっぱり2人で頑張ろう、みたいな感じではいました」。新天地での再出発を誓った。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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