手腕問われる首脳陣の投手マネジメント 新ルール「球数制限」の中身とは…
高校生年代では今大会が初採用、1試合最大105球まで
9月3日から宮崎市内で行われる「第12回 BFA U18アジア選手権」。永田裕治監督率いる侍ジャパンU-18代表は、2016年に続く2大会連続優勝を目指し、アジアの国々と熱き戦いを繰り広げていく。
侍ジャパンU-18代表はオープニングラウンドで香港、スリランカ、韓国と同じグループAに入った。日本の試合はいずれもサンマリンスタジアム宮崎で行われる。3日の18時から香港と初戦を戦い、4日18時からスリランカ、そして5日18時からグループAで最大の敵と目される韓国と戦う。リーグ戦を戦った結果、A、B各グループ上位2か国がスーパーラウンドに進出する。
予備日をはさみ、7日からは4か国によるスーパーラウンドへ。ここではオープニングラウンドで異なる組だった2か国とだけ対戦。日本がスーパーラウンドに進出すればグループBの上位2か国と戦い、これに同じグループAからスーパーラウンドに進んだ国とのオープニングラウンドの戦績が加味される。そして、スーパーラウンドでの上位2か国が、9日に予定されている決勝に駒を進める。
今大会、勝負の鍵、そして采配の肝となりそうなのが、投手の「球数制限」だ。WBCや他年代の国際大会ではすでに導入されているが、本大会では初採用となる。永田監督も「この大会は球数制限があり、これまでと違う。難しい」と語っていた。
投手が1試合で投げられる最多球数は「105球」と定められ、これに達した場合、その後4日間は登板間隔を空けなければならない。また、投球数の合計が「50球超から104球まで」となった場合は中1日を空けることが必須。さらに、球数に関わらず認められる連投は「3連投」までで、3日続けて登板した場合は、その翌日は登板できない。この球数制限が、大会期間中の投手マネジメントに大きな影響を及ぼすことは間違いないだろう。
日本は柿木蓮(大阪桐蔭)、板川佳矢(横浜)、渡邉勇太朗(浦和学院)、吉田輝星(金足農)、市川悠太(明徳義塾)、山田龍聖(高岡商)、奥川恭伸(星稜)の7投手に加え、野尻幸輝(木更津総合)、根尾昂(大阪桐蔭)と野手も兼ねる2人と、9人の投手で今大会に臨むが、それでも、永田監督は「使い方をどうするか、よく考えないといけない。頭を悩ませるでしょうね」という。
高校生年代の国際大会で、新たに導入された球数制限。投手起用のマネジメントという首脳陣の手腕も、勝負の行方を左右するポイントとなりそうだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)