ベンチの扇風機を「バーン」 中日指揮官から“脅迫”…逆らえなかった命令、巨人主砲から怒りの目|球界群像 米村明#21
元中日・米村明氏【写真:山口真司】元中日の米村氏がオーストラリアキャンプで披露した“大ヒット曲”
左肘痛と闘いながら、懸命に投げたが……。元中日投手の米村明氏はプロ5年目の1989年、25登板(5先発)で2勝2敗、防御率6.57の成績に終わった。シーズン初登板の4月20日の巨人戦(ナゴヤ球場)は先発で起用されたが、2回3失点で敗戦投手。その後は中継ぎでの登板がメインになった。当時の“星野ドラゴンズ”は、厳しい内角攻めが当たり前の“ケンカ野球”が看板のひとつ。「(巨人の)原(辰徳)さんににらまれたこともありました」と振り返った。
1989年から中日はオーストラリア・ゴールドコーストキャンプをスタート。炎天下の中、パームメドウズGCの敷地内に作られた「パームメドウズ球場」で、ナインは汗を飛び散らせながら練習に励んだ。米村氏はそのキャンプのスポンサーでもあった大京の横山修二社長に“歌芸”で気に入られたという。「キャンプ中に食事会というかパーティーがあって、そこで『セクシャルバイオレットNO1』を歌ってウケたんです」。
これには星野仙一監督も目を細めていた。歌手・桑名正博さんの大ヒット曲でグラウンド外の“つかみ”はOKだったようだが、野球の方は順調ではなかった。最大の武器であるパームボールの多投によって痛めた左肘の状態が万全ではなかった。少々の痛みは我慢して、オーストラリア1次キャンプ、沖縄2次キャンプ、オープン戦とクリアしていったが、常に危険と隣り合わせだった。
「1回だけ原さんの顔面付近にいったことがあるんです」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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