マリナーズが青木宣親を早々に獲得したワケ 双方のメリットが合致か
1年契約に合意、イチローの定位置だった「1番・右翼」で起用へ
今オフにマリナーズのゼネラルマネジャー(GM)に就任したディポト氏は、まず外野陣のてこ入れに着手した。「スピード」と「運動能力の高さ」をポイントに補強を進めていたが、2日にジャイアンツからフリーエージェント(FA)となっていた青木宣親外野手と1年契約で基本合意したことが複数の米メディアに報じられた。
出塁率が高く、コンタクト力に優れた左打者はチームにとって重要なピースだった。だからこそ、ウインターミーティング前の比較的早い時期で基本合意に至ったわけだ。
青木はメジャー4年目の今年、死球の影響で93試合の出場にとどまり、打率2割8分7厘、5本塁打、26打点の成績だった。だが、前半戦は打率3割1分7厘を記録するなど1番打者として貢献。シーズン終了後にジャイアンツが保有していた550万ドル(約6億8000万円)の契約延長オプション権を行使しなかったことは米球界で「意外」と見る声も多かったようだ。
そんな中で、今オフに積極的な補強を行っているマリナーズはいち早く目をつけていた。金額は明らかにされていないが、米メディアは550万ドルと同等かそれ以上とみている。
青木の代理人を務めるバレロ氏は11月中旬時点で複数球団が獲得に関心を示していることを明らかにしており、全ての球団との交渉を進める用意があると語っていた。脳振とうの後遺症についても「全く問題ない」と話していた。