大谷翔平の二刀流秘話をエ軍GM明かす 「日本行きには多くの理由があった」
今年1月に日本に訪れ両親、日本ハムの栗山監督らと会ったエプラーGM
エンゼルスの大谷翔平投手はルーキーイヤーを終え、日本人では2001年のイチロー以来、17年ぶりの新人王を獲得するか注目が集まっている。そんな中、大谷をいち早く今季の新人王に選出した米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」は特集記事を掲載。その中で、ビリー・エプラーGMが二刀流ルーキーの1年を振り返っている。
2014、15年はヤンキースのGM補佐として日本ハム時代の大谷を視察していたエプラーGM。NPBは世界中のリーグの中で最もメジャーリーグに近い存在であると評価し、大谷を初めて見た感想を「今まで見た中で一番ユニークで印象的なことだった。長身でひょろっとした驚異的なアスリートがよく動き、良い投球をし、かなり力強かった」と語っている。
だが、当初は大谷はまだ成長段階の途中でメジャーで成功するには「時間が必要だった」と記事の中で回顧。NPBでプレーを重ねたことで「この男が二刀流としてプレーできると分かり始め、二刀流のチャンスを与えたいと思った」と確信に変わったという。
また、今年1月にはエプラーGM、チームのスポーツ科学部門のディレクター、マッサージセラピスト、GM補佐のエリック・チャベス氏の4人で日本に訪れ、大谷の家族、日本ハムの栗山監督、コーチ陣らと会ったことも明かしている。
「1月に日本に行き、そこで数日過ごし、我々のプランを説明し、彼のフィードバックを聞き、理解を深めた。日本行きには多くの理由があった。彼ら(日本ハム)が使っていたモデルを理解したかった。メジャーリーグでは環境、移動距離、日程など異なるが、彼らはモデルを持っていて、それをもっと理解し、我々のモデルを構築するためのテンプレートとして使いたかった」
投打の二刀流をメジャーでも成功させるため、日本ハムから様々な意見を聞いたという。登板の前日、翌日にはプレーせず回復に努めることなど日本のモデルを生かしつつ「毎日彼のフィジカルデータ、メディカルデータ、彼からの主観的な情報を集めた。そうしたデータと彼からのフィードバックをもとにプレーさせるか休ませるか決断していた」とメジャー仕様の二刀流モデルを構築したことを明かしている。
シーズン後にはトミー・ジョン手術を行い、来季は投手としてマウンドに立つことはないが、同GMは同誌の取材に対して「また二刀流としてプレーしてほしいと思っている。私はこの先ショウヘイがマウンドで三振を奪い、長いイニングを投げ、マウンドで圧倒し、打席でも圧倒し続けることを望んでいる」と、2年後の二刀流復活を期待していた。
(Full-Count編集部)