前エンゼルス指揮官のソーシア氏、監督復帰に意欲「機会あれば間違いなく検討」
今季まで19年間エンゼルスを指揮、大谷を高く評価して二刀流で起用
今季限りで退任した前エンゼルス監督のマイク・ソーシア氏が“現場復帰”に意欲を見せている。フィラデルフィアの地元メディアに登場し、「もし監督をする機会があるなら、間違いなく検討する」と明かしている。
ソーシア前監督は2000年からエンゼルスを指揮し、異例の長期政権を築いていたが、9月30日(日本時間1日)の今季最終戦後に辞任を発表。19年間の監督生活に一区切りをつけていた。今季は、大谷翔平投手の投打両方の才能を高く評価し、開幕から二刀流で起用。その能力を存分に引き出していた。
現在60歳の元指揮官の野球への情熱は衰えていない様子。「philly.com」の取材に応じ、「まだ引退した実感がないんだ。野球を愛しているし、情熱もまだある。それにもし監督をする機会があるなら、間違いなく検討するよ」と話している。来オフ以降、2002年にエンゼルスを世界一に導いた“知将”にオファーを出す球団が出てきてもおかしくない。
ソーシア前監督はさらに「選手たちが私の意見に耳を傾けていないということはなかったと思う。クラブハウス内でそれは絶対に問題にならなかった。選手が離脱するのは常にあることだから、ハードにプレーすることを求めるフレッシュな選手が常に身の回りにいたよ。選手たちは私の意見にうんざりしてはいなかったよ。ファンやコミュニティーの人たちは、そうだったかもしれないけどね」と、選手との信頼関係を築いてきた自身のキャリアに自信を示している。
エンゼルスでは現在、2020年限りで契約が満了となり、フリーエージェント(FA)となるスーパースター、マイク・トラウト外野手の去就に大きな注目が集まっている。メジャーNO1プレーヤーを2021年以降もチームに残したければ、FAになる前に契約延長にこぎつける必要が出てくる。ただ、エンゼルスがトラウトの力を勝利に結び付けられていないことも事実で、本人が世界一を狙える新天地でのプレーを望む可能性もある。
デビュー時からトラウトを見守り、信頼関係を築いてきたソーシア前監督は記事の中で「マイク(トラウト)は東海岸出身だからね。けれど、彼は時間をかけて決断すると思うよ。彼は何かを慌ててするようなことは絶対しないから」と予想。ニュージャージー州出身のトラウトにとって、ほぼ地元とも言えるヤンキースでのプレーは魅力的だろう。ただ、エンゼルスへの愛着も間違いなくあるはずで、今後のチーム状態も大きく影響すると見ている。
「その時(FAを迎えるとき)エンゼルスの成長している面を考慮して、物事を進めていくと思う。彼は勝利を求めている。2014年にプレーオフ進出した際の彼は、輝いていた。彼が最終的に行きつく場所に関しては、そういったことが大事なっていくと思うよ」
ソーシア前監督自身の去就、そして、元教え子のトラウトの去就は今度どうなるのか。大きな注目が集まる。
(Full-Count編集部)