21世紀枠はどう選ばれる? 選考方法を解説、古川や富岡西ら有力…選抜出場校を予想
25日に第91回選抜高等学校野球大会の出場校が発表
第91回選抜高等学校野球大会(3月23日開幕)の出場校が25日、決定する。出場校を決める選考委員会は例年通り午前から始まり、15時に21世紀枠を発表。その後は北から順に発表されていく。そこで選考のポイントになりそうなところを私見も交えながら、21世紀枠と4つの地区別小委員会に分けて探り、出場校を予想してみたい。
ここでは21世紀枠を占ってみたい。
21世紀枠の選考は、午前9時から候補校の当該都道府県高野連の理事長か専務理事がプレゼンテーション形式で推薦理由を説明する。各地区の持ち時間は例年3分30秒。9地区の順番は東日本5と西日本4に分けて、その中で開会前に抽選を行って決めることになっている。
その後は質疑応答で、21世紀枠特別選考委員が質問し、各都道府県高野連の理事長か専務理事が答える。午前11時から21世紀枠特別選考委員会を行い、約1時間で3校を決定。選ばれなかった6校は一般枠の選考をしている4つの地区別小委員会に加えられる。
さて、21世紀枠の選考ポイントだが、招待大会である選抜という特徴もあり、始まってみないとどうなるかわからないというのが現状だ。東日本は地区大会ベスト4の釧路湖陵と古川を推すという声もあるが、北信越地区の金津は昨年の21世紀枠特別選考委員会で補欠1校になった。昨年の経緯をどこまで踏襲するかというのも見どころの一つだ。
西日本は四国大会ベスト4の富岡西が実績で一歩リード。九州大会ベスト8の熊本西、中国大会に出場した平田が結果の上では続く。ここでのポイントは、四国ベスト4で一般枠での出場の可能性がある富岡西をどう扱うか。2012年の84回大会では関東大会ベスト4で一般枠での選出が確実だった高崎が21世紀枠でも候補になった。
この時、質疑応答で21世紀枠特別選考委員から「関東大会ベスト4は一般枠の可能性もある。学校としてはどちらの枠で選ばれたいと思っているのか?」と質問が飛んだ。選出確実な関東ベスト4と当落ライン上にいる四国ベスト4では若干扱いが違うだろうが、今回も似たような質問があるかもしれない。
どちらにしても時系列では21世紀枠が先に決まり、四国地区の選考をする小委員会の部屋では戻ってくるかどうかだけが分かるというのが流れである。もう1校可能性があると見るのが中国地区の平田。2015年の87回大会で21世紀枠の補欠1位になった。東日本の金津と同様、補欠1位に一度なった学校をどうするか。中国大会は1回戦では崇徳を相手に先制し、中盤までは優位にゲームを進めた。最後は投手陣が持ちこたえられずコールド負けとなったが、チームの特徴でもある「攻めの守備」は目を引いた。
なお、21世紀枠は一般枠と別物で、同じ都府県から3校以上選出しないという一般枠の内規とは異なる。
(松倉雄太 / Yuta Matsukura)