MLBで投球せずに敬遠適用へ ストライクゾーンも変更の動き

試合時間短縮が狙い、ストライクゾーンの下限は「打者の膝頭」に

 来季にもメジャーリーグに大きな変化がありそうだ。先日ニューヨークのMLB本部で開催されたオーナー会議での競技委員会で、ストライクゾーンと敬遠に関するルール変更を行う基本合意があったと、ESPN電子版が伝えている。

 現行のルールでは、ストライクゾーンの下限は「打者の膝頭の下のくぼみ」とされているが、ここ数年は膝頭より大幅に下を通ったボールもストライクと判定される傾向に。そこで、来季からはストライクゾーンの下限が「打者の膝頭」になるという。

 また敬遠に関しては、投手が立ち上がった捕手に対してストライクゾーンを大きく外れるボールを4球投げていたが、敬遠策を取ると決めたことを球審に告げれば、4球投げずに打者は一塁へ向かうことができる方式に変更されるようだ。

 この2つのルール変更は、ルール協議委員会の承認を得ないと成立しない。また、今年の新労使協定に向けての交渉の席でMLB選手会にも提案されるが、選手会の承認がなくても変更は可能で、早ければ来季にもルール変更が行われる。

  記事によれば、今回の変更はマンフレッド・コミッショナーが目指す試合時間短縮策の一環でもあるという。従来の敬遠策を取りやめたり、ストライクゾーンを調整すれば、時間短縮につながる可能性があると記事では言及。現在は1試合平均約30パーセントの打者が四球か三振で、その割合は史上最も高いこともレポートしている。

 ビデオリプレー、コリジョンルールなど、メジャーで採用された新ルールが日本プロ野球界に与える影響が大きいだけに、注目したい動きだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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