広島大瀬良、平成最後のマウンドで5年ぶり完封勝利 「今日は0でという気持ち」
緒方監督も評価「柱として引っ張ってもらうのに、十分な投球内容だった」
■広島 2-0 中日(25日・マツダスタジアム)
広島の大瀬良大地が25日の中日戦でルーキーイヤー以来となる自身2度目の完封勝利を記録した。
開幕戦で巨人の菅野に投げ勝って以来、3試合勝利がなかった大瀬良だが、緒方監督が「勝ち負けよりも、それ以上の投球内容をしていた」と評したように、今季は4試合全てで6回以上を投げ、3、4、1失点と勝ちの付かなかった試合でも大崩れはなかった。
この日も5回まで毎回走者を許したが、3併殺を奪い、中日打線に最後までホームを踏ませなかった。大瀬良は「序盤に2つ四球を出してしまったが、詰まらせてゴロアウトを取る投球ができた」と自らの投球を振り返った。
打線が相手先発のロメロから得点を奪えず、試合は行き詰まる投手戦となったが「ロメロ投手もいい球を投げていたので、先に(マウンドを)降りたくないという気持ちだった。球数も少なかったし、最後までいくぞという気持ちで、終盤のイニングでもしっかり準備を続けた」と、約5年ぶりとなる完封勝利につなげた。
8回には2死2塁からで平田に左前打されたが、レフト西川の好返球で失点を免れた。大瀬良は「最初の真っ直ぐがいいところに投げられたのにボールになってしまったので、そのあとちょっと甘くなってしまった。あそこは反省点。やられたと思ったが、西川に助けられた」と、守備に感謝した。
際どい判定に相手ベンチからはリクエストが出されたが、「近くで見ていてアウトだと思っていた。ただ、セーフなら1点入ってまだ攻撃は続くので、準備はしていた」と、審議中は投球練習を続け、冷静さを失わなかった。
緒方監督が「柱として引っ張ってもらうのに、十分な投球内容だった」と評価するエースは、平成最後のマウンドで勝利、という記者の指摘に「ああ、そうか」と表情を崩した。久々の完封劇を「これまでは中盤で点を取られてしまうことが多かったが、今日は0でという気持ちだった。それができてよかった」と喜び、「なかなかできることではないが、これからその数を増やしていけるように、次からも頑張りたい」と、令和の時代でさらなる躍進を誓った。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)