【高校野球】13日開幕の和歌山大会 春は智辯和歌山が優勝も今夏は混戦模様
総合力で上回る智辯和歌山、市立和歌山&紀央館の戦いも見逃せない
2年連続の夏の甲子園出場を狙う智辯和歌山、2年ぶりの出場を狙う市立和歌山など、実力校が集結した今年の和歌山。智辯和歌山をはじめとしてどんな学校が、有力候補に挙がるのだろうか。
チームの総合力では智辯和歌山の力が抜きん出ている。智辯和歌山は旧チームから主力がごっそり抜け新チームは全く新しいスタートとなり、昨秋の県大会二次予選1回戦で姿を消した。しかし、例年以上に長い冬を過ごして迎えた春に見事優勝。近畿大会でも持ち前の打線が活発で猛打復活を印象付けた。旧チームから残る野口春樹(3年)と高垣鋭次(3年)を中心に据える打線は近畿大会1回戦でタイプの異なる3投手に12安打を浴びせコールド勝ちを収めた。
この打線に、背番号17番と18番ながらすでに貫禄のある2人の1年生、林晃汰と文元洸成が厚みを加える。中学時代から打撃で鳴らしていた逸材が早くもレギュラーを獲得した。他にも1番か2番を打つことが予想される北阪太志(3年)も左中間への二塁打を放った際、あわよくば三塁を狙おうかというオーバランを見せるなど足が速くタレントが揃う。
エース・橋祐我(3年)は力みのないフォームからひょうひょうと投げ込み、黒原拓未(2年)はストレートで押すピッチングが持ち味。どちらも左腕だがタイプの異なる投手を擁する。
一方、春準優勝の紀央館はエース・田中綜馬(3年)の存在が心強い。プレートの右端から角度をつけて投げ込む本格派右腕で近畿大会1回戦では敗れはしたが、選抜覇者の智辯学園打線を6安打に抑え込んだ。好投したが試合後には満足感よりも「悔しい」の一言。どんな相手にも物怖じせず果敢に攻めるマウンド捌きは強いメンタルの表れ。智辯和歌山の強力打線との対決は見物だ。