元捕手が考えるバレンティンのバット直撃 注意すべきは打者か、捕手か
短期間に2度続いた“アクシデント”、バット直撃は「命に関わる」問題
ヤクルトのウラジミール・バレンティン外野手が、スイングのフォロースルーでバットを捕手の頭に当てる“ハプニング”を今季だけで2度も起こしている。しかも、1週間半という短い期間で続いたため、大きな問題となった。
1度目は7月24日の中日戦。アクシデントに見舞われた杉山は負傷交代となった。そして、2度目は今月2日の広島戦。この時も石原はその場に倒れこみ、負傷交代となっている。
危険を回避するために、選手はどうすべきなのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーした野球解説者の野口寿浩氏は、打者が気をつけなければ、防ぐことはできないと指摘する。
「私も何回かやられていますけど、あれを防ぐためには、バッターが気をつけるか、キャッチャーが下がるしかない。キャッチャーの視点からすると、ワンバウンドで来た球を止めにいって、体が前に出ているのだから、そこにあのような形でバットが来れば、頭に当たらない方がおかしい。
今回のバレンティンのように、左手一本でバットを後ろまで振るのは、ワンバウンドの球を空振りしたときがほとんどですね。高めの真っ直ぐを空振りしてもあのような形にはならないので、低めの球を空振りしたときです。これを防ぐには、よっぽどバッターに気をつけてもらわないと」